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幸せになれる一枚。

Gershwin: Rhapsody in Blue; Concerto in F; An American in Paris Gershwin: Rhapsody in Blue; Concerto in F; An American in Paris
Jerome Simas、 他 (2004/07/13)
RCA Red Seal
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収録は、ラプソディー・イン・ブルー(ニュー・ワールド交響楽団、ピアノもティルソン・トーマス)、パリのアメリカ人、ピアノ協奏曲(以上、サンフランシスコ交響楽団)の3曲。

ガーシュウィンは、ティルソン・トーマス(MTT)がサンフランシスコ交響楽団の音楽監督になった初めのころに集中して取り上げた作曲家です。ガーシュウィンの生誕100年の1997年には、ガーシュウィン・プログラムで全米ツアーもやっています。

ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団には、クロスオーバーなレパートリーが似合います。もうそういうのだけやっていてもいいくらい。彼らにはクラシックのアーティストらしからぬスポーティさとセンスがあるのです。

このCDもオペレッタのCDなどと同じように、聴いた後には、しばらく鼻歌で歌っちゃうような演奏です。
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幻想交響曲とレリオをカップリングさせているところがミソ。

Berlioz: Symphonie fantastique Berlioz: Symphonie fantastique
Hector Berlioz、 他 (2004/07/13)
RCA Red Seal
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以前から、幻想はティルソン・トーマスのよさが出ないと言っていた私。でもこのCDは、曲の組み合わせにMTTのこだわりがあったのです。

幻想交響曲にその続編とされるレリオ(あるいは生への回帰)から、亡霊の合唱とシェークスピアのテンペストによる幻想曲の2曲をカップリングさせています。

幻想交響曲とレリオは、2009年に放送するKEEPING SCOREのテレビシリーズでも取り上げることが決まっています。標題音楽がテーマなのでしょうが、ティルソン・トーマスがこれらについてどう話を展開させるのか、非常に楽しみです。

CDの幻想交響曲の演奏については、2楽章のワルツと3楽章は素晴らしい出来だと思います。本当に夢の中の出来事という感じがします。

でもやはり4・5楽章の濁りのなさが、私はどうにも引っかかります(ちなみに夫は気にならないと言っています)。ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団はトゥッティでフォルティッシモを鳴らしたときに、スカーンと青空に突き抜けるような響きがしますが、これが曲によってはストレートすぎて何かが足りないように感じるときもあります。これは彼らのよさと表裏一体でもあるから難しい。


私のリサーチによると、ティルソン・トーマスのレパートリーで安心して間違いないとおすすめできるのは、アメリカン&ロシアン、そしてマーラーとR.シュトラウスです。

ジャンル的には、MTTは非常に伴奏上手であることから、コンチェルトや歌ものはいけます。これはコミュニケーション能力のなせる業なのか、若い頃のハイフェッツ等の伴奏で鍛えられたのか、ロンドン響時代にコンチェルトのテレビ番組に出ていたらしいことによるのかはわかりませんが、とにかく絶妙のタイミングで合わせてきます。ソロと合奏のバランスがうまくとれていて、とても楽しめます(ただし、歌と言ってもオペラは、その時揃ったメンバーですぐ本番みたいな体質が、彼のポリシーに合わないらしい)。
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団コンビが最初にグラミー賞を受賞した作品。

Prokofiev: Romeo and Juliet Prokofiev: Romeo and Juliet
Sergey Prokofiev、 他 (2004/04/20)
RCA Red Seal
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このCDは、プロコフィエフのバレエ音楽をオーケストラ・コンサートで取り上げやすいようにティルソン・トーマスが構成したものです(78分)。一つ一つの音楽が、一つのダンスシーンだということをとても感じさせます。ひと筋の糸がつたうように歌い上げるシーンも、スピード感やリズムもティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団ワールド。

ティルソン・トーマスがアメリカン同様にこだわっていると言えるのは、自分のロシアン・オリジンでしょう(彼の祖父母はロシアからアメリカに移ってきて、ニューヨークでイディッシュシアターを創設した演劇人でした)。彼は小さい頃から生活に浸透していたロシア音楽をとても大事にしており、ロシアものは、彼の中核をなすレパートリーです。このプロコフィエフも彼が大事にしている作品であり、今年のプロコフィエフ・フェスティバルでも取り上げていました。

このCDからは、その大切にしているという思いが伝わってきます。音楽の完成度においても、その後のマーラーシリーズと同じメンバーによる録音のよさという点でも、おすすめです。
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団らしさに溢れた一枚。

Copland: Appalachian Spring; Billy the Kid; Rodeo Copland: Appalachian Spring; Billy the Kid; Rodeo
Aaron Copland、 他 (2005/03/22)
RCA Red Seal
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最近、RCAのこのシリーズ(輸入盤)が廉価で出ているようなので、ご紹介します。

収録は、「ビリー・ザ・キッド」「アパラチアの春」「ロデオ」のバレエ曲3曲。リズムの躍動感と生き生きした音楽という、彼らのよさが全開です。もちろん極限まで練り上げた高精度アンサンブルは健在。彼らの音楽を聴いたことがないという方に、ぜひこの楽しさを知っていただきたいです。しかも500円台という、これ以上ない敷居の低さ。

コープランドの音楽は、アメリカのランドスケープを描いていると語っていたティルソン・トーマス。この演奏はどれも、古きよきアメリカンカントリーの風景が浮かんできます。

そして、このCDを聴いてコープランドに興味を持った方には、ぜひ「KEEPING SCORE」のコープランド編のDVDもご覧いただきたい。なぜこういう音楽なのかということがよく理解できます。

Keeping Score: Revolutions in Music Keeping Score: Revolutions in Music
Copland、Sfs 他 (2006/12/12)

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この中でも「ビリー・ザ・キッド」を演奏しているシーンがあるのですが、私はこのシーンが大好きです。MTTもオーケストラも本当に楽しそうに演奏していて、サンフランシスコ交響楽団を象徴しているシーンだと思います。

そして私は、このDVDを何度も観たおかげで、CDを聴いても「アパラチアの春」のラスト、「シンプル・ギフト」のメロディーを高らかに歌い上げるところを聴くと、DVDで叫んでいた(?)MTTと映し出されていたコープランドの姿がセットで自動的によみがえり、パブロフの犬のように泣けるのでした。
今日は、「春の祭典」の録音を徹底比較です。

これを聴くと、ティルソン・トーマス(MTT)はとにかくこの曲が大好きなのだということが伝わってきます。

特に、サンフランシスコ盤。ティルソン・トーマスはずっと長い間、こういうことをやりたかったのだろうと思わずにいられない、積年の思いを発露したかのような徹底した演奏と、凝りに凝ったCDやブックレットなどのデザイン。

これが、あのマーラーに続いていくかと思うと、その執念にもはや言葉なし。

さて、演奏に話を移すと、まず 【1972年(28歳)ボストン盤】

ストラヴィンスキー:春の祭典 ストラヴィンスキー:春の祭典
デュトワ(シャルル) トーマス(マイケル・ティルソン) (2006/11/08)
ユニバーサルクラシック
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このとき、既にティルソン・トーマスのハルサイになっています。全体的な曲の構想は、この時点でもう固まっていてその後も迷いがありません。

ボストン響は、ところどころ音色の深みや表現力の豊かさなどでうまいと感じさせるものの、sacrificial danceなどで詰めが甘い。

そして、【1998年(54歳)サンフランシスコ盤】

ストラヴィンスキー : 春の祭典&火の鳥 ストラヴィンスキー : 春の祭典&火の鳥
サンフランシスコ交響楽団 (1999/03/25)
BMG JAPAN
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CDジャケットの表は、いつものようにMTTですが、裏や中がとってもアーティスティックでおしゃれです。

演奏の方は、よけいなものが削ぎ落とされて、非常に研ぎ澄まされた印象です。テンポもリズムも表現も、あるべき姿へと収束していった感じで、説得力があります。

オーケストラは、ボストン響に比べると、やはり音が明るく、軽め。アンサンブルの緻密さを感じます。

狙ったところにズバッとはまるリズムの精度が、もうこれはMTT&SFSにしかできないと思います。

プロデューサーがマーラーシリーズと同じ人なので、録音も音の瞬発力みたいなものがリアル。

最後に、【2006年(62歳)  KEEPING SCORE 】での演奏。

Keeping Score: Rite of Spring Keeping Score: Rite of Spring
Stravinsky、Sfs 他 (2006/11/14)

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こちらの演奏は、サンフランシスコ盤のCDと基本的に同じ路線です。

音声が5.1サラウンドなので、細かい打楽器の音などはCDの方が楽しめます。

しかし、曲の素晴らしさを伝えるという点において、彼らの活動の集大成だと思うので、ぜひ多くの方に見ていただきたい。

クラシック音楽の裾野を広げるとか、音楽の魅力を伝えるとはどういうことなのかについて、一石を投じていると思います。
その他の録音 | 2007/02/05(月) 12:00
今回は、ティルソン・トーマスの録音で「これはハズレ?」と思った曲について。

今まで聴いた中で、「これはちょっとどうなのよ」と思ったものの筆頭は、「幻想交響曲」。

醜悪さとか、見たくないものを見せられたみたいな感じが全くない「幻想交響曲」って「幻想交響曲」? 

この曲だけは、ティルソン・トーマス(MTT)の長所で如何ともし難いような気がするので、選曲で回避するしかないかと思います。

この他、「火の鳥」も最初聴いたとき、私の曲のイメージと違うと思いました。

でも彼が、KEEPING SCORE の中で、これは「fairy tale(おとぎ話)」だとさかんに話しているのを聞き、それでそうなるのかと納得しました。清濁の「濁」がないのですが、その分非常に美しいし、あっぱれと思うくらいかっこ良く決めちゃっています。

それならその路線で、行けるとこまで行った方がいいかも。

と今は思っています。

何でも、人間は短所を直そうとするよりも、長所を伸ばしていくうちに短所が気にならなくなるものらしいのです。まあ、演奏についてガタガタ言うのも、ファンの大きな楽しみな訳ですから、今後も適度に「ハズレ」を織りまぜながら、MTTワールドを展開していただければと思います。

話題を提供してくれたCDはこちら
ベルリオーズ:幻想交響曲
自信をもっておススメできるといえば、やはりガーシュウィンをはずせません。

ティルソン・トーマス(MTT)は、ガーシュウィン一家と親交のある家庭に育ったということで、若い頃からそれこそ山のように録音があります。

サンフランシスコ交響楽団ともいくつかありますが、国内盤で手頃という点で、RCAレッドシール・ベスト100のものがお薦めです。

ポップス系のオーケストラと趣が違う、シンフォニーオーケストラの演奏らしく、非常にゴージャスな響きで、とにかくセンスがいい。

曲目は、パリのアメリカ人から始まりますが、ラプソディ・イン・ブルーとラプソディ第2番の2曲は、ピアノもティルソン・トーマスが弾いています。

カデンツァというのかアドリブというのか、突っ込んでいくリズムの連続がいかにも彼のピアノらしい。

そしてラプソディ・イン・ブルーだけは、ニュー・ワールド・シンフォニーの演奏なのですが、ティルソン・トーマスが手塩にかけて育てているだけあって、フレッシュで若いエネルギーにあふれた演奏です。他方で、彼らの後にサンフランシスコ交響楽団の演奏を聴くと、さすが大人の音楽といったスケールを感じます。

CDジャケットの画像がないのが残念ですが、ゴールデンゲートブリッジをバックにたたずむMTTの写真が使われています。そこでひるまずに是非中味を聴いてください。文句なく楽しめます!

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー&パリのアメリカ人 / サンフランシスコ交響楽団
プロフィール
 

潮 博恵

Author:潮 博恵
MTT&SFSの音楽センスと革新的な活動に感銘を受け、ブログを開設。

【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団で、よりわかりやすく彼らの活動と最新情報をご覧いただけます
続・徹底研究MTT&SFS


著作権分野の英文契約書作成等の行政書士をやっています。
うしお行政書士事務所

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