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この度この【徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団のブログの更新を終了することにしました。

記事の数も300近くなり、彼らについて皆様にお伝えしたいことをほぼ言い尽くしたため、ブログの目的を達したと判断しました。

最後に10回に分けて彼らについてのサマリーを掲載し、余すところなく語り、かつそれを見れば彼らのことがわかるという状態にして終了する予定です。

私自身は引き続きティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団をウォッチし、コンサートにも出かけます(MTTの応援するよ!)。今後はさらにステップアップした形で皆様と音楽のお話が出来ればと存じております。

ブログをご覧いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。

潮 博恵
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図書館から帰ってきた夫が私にぴったりの本を見つけた、ホレと言って一冊の本を差し出しました。

「とんでとんでサンフランシスコ」

とんでとんでサンフランシスコ とんでとんでサンフランシスコ
ドン フリーマン (2005/08)
BL出版
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この本はその図書館の夏休み推薦図書<中学生向け>だそうですが、絵本が中学生向き?ミスプリント?それとも今どきはビジュアルじゃないと読んでもらえないということなのでしょうか。

物語は二羽の鳩が主人公で、ハラハラしつつも心温まり、そして最後はユーモアで締めるという秀作。イラストにサンフランシスコの名物や名所が余すところなく登場します(表紙にもチャイナタウンの門が描かれているところがミソ)。

やはり「とんでとんでロサンゼルス」では物語にならない。サンフランシスコは街だけでストーリーがつくれちゃう街なのです。
今でこそコンビで活躍しているティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団ですが、ここに至るには波乱万丈の歩みがあったようです。

一番大きなできごとは、ストライキ。

1996年から1997年にかけて67日間にわたり、43コンサートもキャンセルになったそう。1993年にティルソン・トーマスが次の音楽監督になることが決まって最初の客演も、ストライキでキャンセルされていたというからお構いなしです。

この大きなストで、一般的な給与や年金の他にヘルスケアというのが争点になっていたのに目がいきました。過密なコンサートやリハーサルなどにより、精神的なストレス疾患を訴えるミュージシャンが多くいたのが原因だそうです。この医療費をシンフォニーがどのくらい負担するかで大モメになり、ストライキに突入してしまったのだとか。1996年のヨーロッパツアーでは、会場で組合がビラをまいたというから、相当強烈。

当時の詳しいことはわからないのであくまで推測ですが、組合が折れなかった根底には、ティルソン・トーマスが課した厳しいリハーサルや練習しないとできないような表現の数々、演奏したことのない曲の嵐に、ミュージシャンたちは今までと同じ労働条件ではつき合いきれないという感情もあったのではないでしょうか。

このときの労使双方の損害は甚大で、それ以後こうなるのだけは避けようという空気があるらしいです。

この他にも1998年に長年勤めたコンサートマスターをティルソン・トーマスが切り、2001年に今のバランチックをロンドン響から連れてくるまで空席だったというから、それも驚き。

ティルソン・トーマスがサンフランシスコにやって来て、「これからはアメリカンで行く」と言い出したときも、「そんなことしたら、昔からのお客さんが離れるんじゃないか?」と懸念されたみたいです。本人は「コンサートの最初から最後までやるわけではないし、せいぜい10~15分だから平気」と自信たっぷりだったようですが、ふたを開けたら本当に平気で良かった。

そしてもう一つの大波、CDを自主レーベルで出すか否かという一件があり、それがうまく行ってオーケストラがサンフランシスコ以外でも評価されるようになって、今日へ続くわけです。

継続しているものには慣性の法則が働くので、今までと流れを変えるとか新しいことを始めるというときには、そこで生じる抵抗を乗り越えなければならないということなのでしょう。MTTは皆の協力を得る努力をしている一方で、妥協や譲歩一切なし、通った後は死屍累々みたいな雰囲気があるから、ひるまず押し通して今日につなげられたのではなかろうかと思います。
MTT&SFS雑記 | 2007/07/19(木) 12:00
私がしつこく今、ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団だと言っているのは、もちろん彼らの音楽的成果も活動も素晴らしいことによります。でも理由はもう一つあって、それは、

時代の風は、サンフランシスコベイエリアに吹いている

ということです。音楽はそれを生み出している風土とは切っても切れない関係にあり、音楽だけが突然うまくいくなんてことはないと思います。

グーグル、ヤフー、アップルなどの時代を象徴する企業をはじめ、多くの起業家がひしめいていて、高い教育を受けた人が大勢いる。そしてリベラル。サンフランシスコ交響楽団は、そういうマーケットに存在するオーケストラだということ。

ティルソン・トーマスの路線が受けたことと、これらは無縁ではないと思います。彼らは資金調達の面でも、新しいことにチャレンジするという点でも、非常にフォローの環境にある。

こうして見ると、文化が興隆する土壌と、起業家がチャレンジできる土壌というのは同じなのではないかと思います。世界中のどこのオーケストラもやっていない活動がサンフランシスコから出てきたということは、必然なのではないでしょうか。サンフランシスコベイエリアの精神の自由さをある意味反映しているという点からも、要注目のオーケストラだと思っています。
MTT&SFS雑記 | 2007/07/18(水) 12:57
私が社会人になって自由にコンサートに出かけられるようになったとき、既にカラヤンもバーンスタインも亡くなっており、スター不在。どの指揮者もオーケストラも私の中では並列的な存在でした。

他方、例えばセル&クリーヴランドなどのかつて一世を風靡したコンビの録音などを聴いても、「すごい」とは思うものの、何か自分にとっては遠い感じがして、もっと聴きたいと思うこともありませんでした。そしてそういうコンビの絶頂時代を生で聴けた人をうらやましく思う一方で、自分たちの世代はそういうのとは無縁なのかとあきらめていました。

そして出会ったティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団。オーケストラを聴く楽しみが、指揮者とオーケストラのコンビネーションにあることを初めて実感しました。そして目の前でコンビの絶頂を聴けるということがこれほど楽しいとは思いませんでした。彼らが過去の黄金コンビと呼ばれたオーケストラと比べてどうなのかはよくわかりません。でも今世界中を見渡してみても、彼らほど指揮者とオーケストラがコンビとしての音楽を徹底してつくり上げているところはないのではないでしょうか。彼らは今、生で聴くことができるのです。

世界中にうまいオーケストラはたくさんあります。でもティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の音楽は、どんなに能力がある指揮者でも客演では絶対につくることができないし、どんなにスーパープレイヤーを集めても、時間と信頼関係がなければつくることができないと思います。

実のところ、彼らが本当に今絶頂なのかは、私にはわかりません。私が彼らに気づいたのも昨年だったので(長いこと「なぜ、サンフランシスコ?」状態で放置されていた)、もしかしたらピークはもっと前だったのかもしれません。でも今ならまだ間に合うと思います。

ティルソン・トーマスの身上であるスポーティさは、これから歳をとれば表現できなくなるかもしれません(彼自身はメタボと無縁の体型でがんばっていますが)。その時には他のよさがあるのか、それとも終わりがくるのかはわかりません。

今しかないと本当に思います。好き嫌いの問題は残りますが、後悔しないためにも一度は生で聴くことをおすすめします。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥(違う!)

MTT&SFS雑記 | 2007/05/14(月) 12:00
日本のクラシック音楽の雑誌を見ていていつも思うのは、本当にたくさんの日本のアーティストがいて、来日するアーティストもいて、きらびやかだということです。

そして、マイケル・ティルソン・トーマスという指揮者もサンフランシスコ交響楽団も、まるで存在しないかのように見事に露出がない。

CDショップでも彼らのCDを1枚も置いていなくて普通。極まれに目につく場所に商品が置いてあったりすると、お店の人にお礼を言いたくなります。

なぜこうなるかというと、彼らは日本のマーケットに対して全くプロモーションを行っておらず、CDの販売コスト以外の積極的な資金投入がおそらくゼロだから。

彼らがこのままゼロ円を続けた場合、日本での知名度は今のまま推移するのか、それとも何かをきっかけに変わることはあるのか?ゼロ円でどこまで行けるのか?壮大な実験みたいで痛快だと思います。

私はこのブログでせっせと彼らの記事を書きながら、ことの推移を見守っていきたいと思います。
ザ・リッツ・カールトン東京がオープンし話題になっていますが、「リッツ・カールトン20の秘密」という本を読みました。

この本は、たまたまザ・リッツ・カールトン大阪で開かれたセミナーに参加された女性の方が、リッツ・カールトンのホスピタリティにインスピレーションを得、それを機会に世界に約60もあるリッツ・カールトンを訪ねた体験がもとになっています。「ある日突然、思いもかけず、目の前に」機会がやってくるという文章に、その通りだと思いました。

リッツ・カールトン20の秘密―一枚のカード(クレド)に込められた成功の法則 リッツ・カールトン20の秘密―一枚のカード(クレド)に込められた成功の法則
井上 富紀子、リコ・ドゥブランク 他 (2007/04)
内容的にはいろいろなところで紹介されているクレドの話で目新しさはないです。
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私はもともとオペラが好きで、60歳までとにかくいっぱい観て自分の中で蓄積をして、60になったら一気に開陳して、周りから

「うるせえ、このくそババア!」

と言われるくらい一家言もちたい(言葉悪くて失礼)と、せっせと劇場通いをしておりました。

それが、こんなところでとんだ脱線。

オペラ通計画返上で、アメオケの応援をしているとは。しかも60歳までひたすら貯めるつもりが、既にいろいろはき出してしまっていて、これでは60になった時のインパクトが弱い!本当に思いもかけないことが起こるものです。

私にとってサンフランシスコ交響楽団は、オーケストラが社会的存在として機能しているという点と、地元の人々にとても応援されているという点、そして音楽を聴くことが楽しいと思えるという点の3つにおいて、今まで私がイメージしていたオーケストラとは違っており、カルチャーショックだったのです。そしてリーダーシップについて書かれた経営学の本から抜け出てきたかのようなMTTのキャラクターと、完璧かと思うくらい練り上げてあって、一致団結している音楽が驚きでした。

こうなったらとことん脱線しようと思っています。
MTT&SFS雑記 | 2007/04/09(月) 12:00
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の音楽を聴いたり、活動を見て思うのは、彼らとサンフランシスコの街がとても似合っているということです。まさにあの街にしてこのオーケストラあり。

デイビス・ホールの外観やインテリアをはじめ、ティルソン・トーマス(MTT)というキャラクターも、彼らの選曲やサウンドも、どれも明るくてスタイリッシュ。白と青のイメージです。

そして街の規模も、他がやっていないような試みをやるのにちょうどよい大きさなのかなと思います。大都市のオーケストラだと、あそこまで思い切ったことはできないのかもしれません。

街に似合うって、とても素敵だと思います。


サンフランシスコの魅力にはまった方がここにも。
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椎名 彩木 (2007/02)
カリフォルニアとありますが、主にサンフランシスコで出会った味の数々を紹介している本です
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MTT&SFS雑記 | 2007/03/31(土) 12:00
サンフランシスコ交響楽団の首席ホルン奏者のRobert Wardさんは、演奏はもちろん、楽器を構える姿がばっちり決まっていて素敵です。

昨年春に、アンサンブル・ウィーン=ベルリンを聴きに行き、シュテファン・ドールのあまりのうまさに、「あんたについて行くよ!」と思ったのもつかの間、秋になってサンフランシスコ交響楽団のビデオを見て、あっさり乗りかえてしまいました。

このWardさん、見た目は普通のハゲのおっさん(失礼)なのですが、そんなことは超越したかっこよさがあります。サンフランシスコでも、ホルンのメンバーは人気みたいで、いつも大きな拍手です。

それにしても、こんなにホルンを構える姿が決まっている人は、見たことがありません。

なぜか?

私は、最近その理由を発見しました。

彼はなで肩なのですが、頭に毛が少ないことによって顕になっている頭のカーブと、なで肩のカーブ、そしてホルンの楽器のカーブの3つが平行的であるために、視覚的に美しいのです。

ともかく奏者にとって、姿勢が美しいということは重要です。

これからもWardさんを応援します!

KEEPING SCOREのコープランド編では、アメリカ的なものとは何か?ということがテーマになっています。

そこで出てきたキーワードが、「シンプル」「自由」でした。

やっぱりそこなのかなと思います。

私は、ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団に興味を持つまで、アメリカのオーケストラに特に興味もなかったし、アメリカという国についても取り立てて考えたこともありませんでした。

でも、彼らに興味を持ち、このブログを始めて感じるのは、彼らを考察するのは非常に楽しいということです。

もちろん私が見ているのは、ほんの一部分でしょう。でも、明と暗、正も負も、ものすごくいろいろなものが混ざっている中から、思いもよらないような発想のものが出てくる面白さ。

そして発想が自由で、外に開かれている感じ。彼らは、音楽も活動も眉間にしわが寄っていなくて、明るい。

多くの支援者同様、私もそうであるように、彼らにはどこか応援したくなるようなところがあって、不思議です。

私自身、彼らからたくさんの元気をもらいましたし、こういう素晴らしい活動を紹介することができたことに心から感謝しています。
MTT&SFS雑記 | 2006/12/08(金) 08:12
サンフランシスコ交響楽団の活動では、オーケストラメンバーによくスポットライトをあてています。

地元の人たちも、顔と名前が一致するメンバーが何人もいるという感じです。

KEEPING SCORE でも、何人も登場しますが、とりわけ印象に残るのは、ティンパニ奏者のデイヴィッド・ハーバードです。

まず、彼はロッカールームに子ども用プールを持ち込み、ティンパニの皮を水に浸す姿から始まるというインパクトある登場をします。

そして、彼は練習する姿も、コメントの内容も、常に真剣で真面目なのです。

圧巻は、チャイコフスキーの4番1楽章の最後。リハーサルでは、最後の音に対するティルソン・トーマス(MTT)の考えに、なんか納得できない様子のデイヴィッド。

しかし、本番は見事に決めるのですが、ここで最後の音をクレッシェンドするティルソン・トーマスと、指揮者を凝視するデイヴィッドが交互に映され、白熱した目ヂカラ対決が繰り広げられるのです。さらに動作が止まり、残響が消えてからもデイヴィッドの凝視はしばらく続き、まるで時が止まったかのよう。最後にティルソン・トーマスの「よくやった」的アクションが入り、終わります。

今までいろいろなライブ演奏の映像を見てきましたが、こんなの映しているのは初めて見ました。

彼はPMFの講師にも名を連ねているようなのですが、日本に来たら、寿司でもご馳走して労いたい。そんな気持ちにさせてくれます。
プロフィール
 

潮 博恵

Author:潮 博恵
MTT&SFSの音楽センスと革新的な活動に感銘を受け、ブログを開設。

【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団で、よりわかりやすく彼らの活動と最新情報をご覧いただけます
続・徹底研究MTT&SFS


著作権分野の英文契約書作成等の行政書士をやっています。
うしお行政書士事務所

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