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マーラー「嘆きの歌」のリマスタリング盤をリリースするティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団。オリジナルのCDジャケットがとても若いティルソン・トーマスの写真だったため、今回はどうするのかと思っていたら、今の写真でした。

Mahler: Das klagende Lied Mahler: Das klagende Lied
Sergei Leiferkus、 他 (1997/05/20)
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アマゾンにジャケットがアップされていないので、並べてご紹介できないのが残念ですが(HMVでは見ることができます)、今回の写真は今までさんざん広報用に使いまわしてきたもので、「どうする?」「あー、これ、まだCDに使っていなかったからこれでいいんじゃない?」で決まった、みたいに気合が入っていない。

こうしたパブリシティと言えば、ティルソン・トーマスは何度も同じ服で登場します。イギリスのチャールズ皇太子夫人のカミラさんも、同じ服を着てパブリックな場に登場するそうですが、逆にタダ者ではない感をかもして話題になるそうです。MTTの場合は他意はないのでしょうか?彼があまりにもブルーの服を着ているので、私はひょっとして占い師に「あなたは青い服を着ていると運が開ける」とでも言われたのかな?と思っています。

色彩心理学的には、ブルーは理知的な印象を相手に与えるのだそうですが、MTTはことさらに何かしなくても理知的に見えるかと。

ティルソン・トーマスは髪がグレーのストレートになり、眼鏡をかけたことで、イメージが穏やかになったと思いますが、彼の昔を知る人は、彼がこうなったことに時の流れを感じるらしいです。私は昔の彼を写真でしか知りませんが、雰囲気に重々しさが欠けるというような文脈で「生まれも育ちもハリウッド」とよく書かれているティルソン・トーマス。彼はその通りロサンゼルスの若い頃の思い出話が大好きです。私はそれを聞くと、MTTも普通の60歳代の人間なのだなと感じます。

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本屋で最近出た「指揮者列伝」という本を見つけました。こういうのにティルソン・トーマスは載っているのかと手に取ってパラパラめくってみたら、いましたいました。玉木正之さんが書いていて、

顔で損をしている

そうです。何でもティルソン・トーマスがいくら立派な発言やいい演奏をしても、あの「飄軽」な顔が効果を減殺してしまうのだとか。

その本は、何故か1ページもティルソン・トーマスにさいていて(これはお礼を言うべき?)、大きなポートレート写真が載っています。多分40歳代後半から50歳くらいのときのものと思われる、スポーティなマイケルがにっこり微笑んでいる写真。写真と文章から、見た人は皆納得してしまうでしょう。さらに、話がもう12年以上も前のロンドン響時代でおしまい。

「あの~、彼はまだ生きていて続きがあるんですけど、、、、」

本で取り上げる指揮者の切り口を考えたとき、彼の場合は顔になってしまうということでしょうか?実際、日本の男性クラシック音楽ファンでティルソン・トーマスの顔に目が行く人は結構いるように思います。私が彼に最初に興味を持って、ネットで検索していろいろ見ていたとき、「えらく男前である」というように書いてあるのをいくつも目にしました。中には「MTTは想像していたよりも老けていて、じいさんが踊っているようだった」とコンサートの感想を書いている方もいましたが、こちらはなかなかに的を得ているかも。彼の場合、顔単品というよりもそれに派手なアクションが伴っていることを忘れてはなりません。

ちなみに現在のティルソン・トーマス(62歳)は、何か余分なものが削ぎ落とされてとてもすっきりした雰囲気が漂っています(マラ5のCDの音楽の印象そのままです)。今はもう顔もアクションも含めてキャラごと超越しちゃっているかと。

最後に私が2回彼を近くで見た感想をご紹介すると、最初にチューリッヒの空港で、明るい自然光の下で見たときは、「あぁMTT、顔が魔女にしか見えないよ」と思いました。2度目にサンフランシスコ交響楽団の音楽監督の部屋でお目にかかったときは、間接照明だったせいか、存在そのものがむちゃくちゃカッコ良かったです。

それにしてもティルソン・トーマスの現況の日本での知られていなさかげん。「あの人は今!」クラシック音楽編をやったら、選ばれるかも?

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玉木 正之、平林 直哉 他 (2007/05)
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ティルソン・トーマス(MTT)と無縁なもの、それはこってりギラギラ感。彼の音楽は、派手に鳴っていてもオイルフリーです。

彼自身も脂でテカッていたりしません。どこまでもしなやかでサラサラです。私の印象では、彼は気取りも気負いもない感じ。彼の言動は自然体の結果なのでしょう。

したがって、彼がベートーヴェンの「英雄」で、「誰が英雄かは、聴いたあなたが決める」と力強く語っていたり、ゴールデンゲートブリッジの前で革ジャン着て立っていたりするのも、すべてマジだと思います(例えば、刑法で違法性の意識がないという、あの話と同じだと考えるとわかりやすいでしょう)。

彼が舞台で汗をかいている気配がないというのも、このブログで以前に取り上げましたが、その後何度も聴きに行き、いよいよ確信に近くなってきました。

ソリストがいるときに、ソリストは曲の間に一生懸命汗をふいているのですが、MTTはその間ちんとして待っています。

黒田恭一さんが、ネトレプコは汗でだらだらになったりしない。それがスターの証だというようなことを書いているのを読んだことがありますが、この論理にあてはめると、MTTは大スター?
2007-2008シーズンは、ニュー・ワールド交響楽団の創設20周年にあたり、華やかにお祝いをするそうです。

640名もの卒業生をプロの演奏家にしたという実績の点でも、今までなかった職業訓練としての音楽教育機関という意味でも、ものすごい成果ですが、大きなコンサートホールではなく、700席程度の劇場で20年も若者たちと音楽をつくり続けてきたことの重みや、食住はじめ生活費を支給しながら、常に100名もの若者をお預かりしてきたプレッシャーを想像すると、関係者の方々の思いはいかばかりかと思います。ウェブサイトを見ると、本当にゼロから始めてここまで来たのだということがよくわかります。結成したころの写真がいくつもあるのですが、MTTも若い。

シーズンのハイライトは、リンカーンシアター(ニュー・ワールド交響楽団の本拠地)でのオープニングコンサート(10月13日)と、昨年マイアミに出来たカーニバルセンターのコンサートホールでのシーズン・フィナーレ(5月3日)。

オープニングのプログラムは、ギル・シャハムをゲストに迎え、メインはバーンスタインの「Fancy Free」。

フィナーレの方は、ニュー・ワールド交響楽団の主たる卒業生20名も加わり、チャイコフスキーの「白鳥の湖」第3幕とストラヴィンスキーの「春の祭典」。やはり切り札はこれで決まりでしょう。どんなに盛り上がることか、楽しみです。MTTは泣くかな?

ニュー・ワールド交響楽団のアニバーサリーシーズンサイト
MTTを研究する | 2007/05/10(木) 12:00
The MTT Filesも後半に入り、第1回を聴いたときは、MTTの全く隙のない語りにあっけにとられた私も普通だと感じるようになりました。慣れの力は大きいです。

この番組を聴くと、ある職業にはその職業特有の能力が発達するのだということがよくわかります。指揮者の場合は、

擬音の能力

やはり自分の考えやイメージを演奏者に伝えるのが仕事なだけあって、パッセ-ジやメロディーを口でニュアンスをつけて表現するのがものすごくうまい。「ラヂオの時間」の藤村俊二さんと対決させたいくらい(ちょっと違う?)。

この擬音の能力は、演奏家にはないのではないでしょうか。そういう意味では、指揮者はとてもラジオ向きの人たちだと思います。
ロサンゼルスネイティブのティルソン・トーマス(MTT)。彼は近現代の作品を多く取り上げていますが、「The MTT Files」での話などを聴くと、このロサンゼルス育ちということの影響が大きかったのかなと思います。

今も昔もハリウッドは吸引力がものすごくあって、ビッグマネーが動く場所。そして作曲家にとっても映画の仕事というのはビッグチャンスであり、多くの作曲家がハリウッドにやって来ていた。そういう環境にあってマイケル少年は、門前の小僧よろしく作曲家が指揮をしたり、録音する場所に出かけては影響を受けて育った。

私などの素人考えでは、作曲家というのは演奏家よりもさらに芸術家然としていて、ピアノの前かデスクでひたすら書いているイメージを持っていたりしますが、「The MTT Files」の話を聴くと、チャンスやお金を求めて必死な普通の人間なのだということに気づかされます。

ストラヴィンスキーにしても、ティルソン・トーマスにとっての彼は、サンクトペテルブルグの古きよき時代のエレガンスを象徴する存在なのだということがよくわかり、なぜティルソン・トーマスのストラヴィンスキーにワイルドさがないのか合点がいきました。

多くの作曲家と交流したことは、彼の大きな財産の一つなのだと思います。
3月のロンドンのコンサート評で、ティルソン・トーマス(MTT)&ロンドン響の「復活」について、

「眼鏡をかけ、髪がグレーになっても、本質的にカリフォルニア人であるMTTの音楽は、ハイパワーで、汚れがなく、華々しい」

というのがあり、笑ってしまいました。文脈的にはほめているのですが、欠点に対する指摘と表裏一体的な表現の微妙さと、言い当てているところに。これは要するに、

「MTTはどこまでもMTT」

ということでしょう。私もそう思いますし、それでいいのだと思っています。

ここで指摘していたのは、テンポの遅い楽章が本当に遅い、あくのなさ、きれい過ぎる点、舞台上の彼が役者のようだという点。彼の見た目に、何かそぎ落とされたすっきり感が漂っていることも指摘してありました。

皆思うところは見事に同じ。そしてこれから先、多分何をやっても、指摘されることは変わらないのでしょう。なぜなら、

「MTTはどこまでもMTT」だから。

こちらの記事を参考にしました
ティルソン・トーマス(MTT)のリーダーシップを絶賛している私ですが、私よりも先に雑誌「ハーバード・ビジネス・レビュー」が取り上げていました。

「リーダーシップ・バリューの創造」というテーマ(ダイヤモンド社の日本版では2005年03月号)で、18人の識者から感性のリーダーシップを学ぶという特集の、その18人の一人として登場していました(他は皆経営者か大学教授)。

ティルソン・トーマスの話の要旨は、次のような内容です。

音を出すのは自分ではなく、オーケストラの皆であるから、彼らに納得してやってもらうことが大切。皆の気持ちを一つにして音楽を一つにすること。メンバー一人ひとりのコンディションまで気を配る。指揮者だけが全体の音を聴ける立場なのだから、客観性と全体把握が重要。

指揮者に対する信頼は、指揮者が誰よりも深いスコアリーディングをしているということに対する信頼と、舞台上で指揮者が発する情報を信じてゆだねてもらう信頼の2つから生まれると考えている。

私はこれを読んだとき、ビデオで見た彼のもの言いや出てくる音楽そのものの内容だと思いました。彼が我を忘れたりキレたりしないのも当然という発言内容ですし、彼の口から出る「誰よりも深いスコアリーディング」という言葉、迫力あります。

先日、彼について先入観がない状態でKEEPING SCOREを観た方(男性)に、MTTについての感想をお聞きしたら、「この人についていきたいって思わせるところがある人」というお答えでした。ちなみにサンフランシスコ交響楽団の印象は、

「あのオーケストラの人たち、とても楽しそう!」

ティルソン・トーマス(MTT)の指揮姿を見るのは楽しいです。私は彼のコンサートにも行ったことがなく、マーラーの録音しか聴いていなかったので、初めてその姿をビデオで見たときは、録音からイメージしていたものとのあまりの違いに結構な衝撃でした。

彼の指揮はいわば、「魅せる」ための指揮です。

KEEPING SCOREのビデオを見ても、リハーサルで音楽を作る段階と本番とでは、明らかに違います。

本番の彼は、お客さんに見て楽しんでもらうことを強く意識した指揮です。

何かアイドルの振り付けのように、ここではこうやるというのがあらかじめ決まっているかのように要所要所のアクションが決まっていきます。そしてすべてが流れるようにしなやかです。

これは今でこそパーソナリティと一体化してしまっているけれど、若いときは絶対に鏡の前で練習したに違いないと私は踏んでいます。もし天然であそこまでできるのだとしたら、天才です!
MTTを研究する | 2007/04/15(日) 12:00
「The MTT Files」の第2回では、ティルソン・トーマス(MTT)が一つのメロディーをユダヤ風とかアフリカ風に歌ってみせるシーンがあります。KEEPING SCORE「春の祭典」のドキュメンタリーでも、ロシアの民謡を歌っていました。

これが、いきなり地声で歌い出すものだから、かなりインパクトがあります。本人にも自覚があるようで、歌い終わった後にわびを入れています。

彼は声楽のレッスンには通わなかったのでしょう。

彼の経歴を見ると、少年時代は科学者志望で、南カリフォルニア大学で鉱物学や生化学を修めたとあります。

何だか似合います。一つのことをずっと探求するという点では音楽家と変わらないから、科学者でも成功したかもしれません。

新国立劇場の愛称が、「オペラパレス(OPERA PALACE Tokyo)」に決まりました。オペラハウスにふさわしい「品格のある」「華やかさ」などを表しているそうです。

やはり愛称には、それ自体が持つイメージがあると思います。

例えば、「MTT」。

これは、もちろん名前が長かったという事情もありますが、彼がバーンスタインの「レニー」やレヴァインの「ジミー」ではなく「MTT」になったのには、やはり彼のパーソナリティが影響しているような気がします。

では、「MTT」が持つイメージは何か?

私が思うに、彼のスタイルが徹頭徹尾貫かれていて、有無を言わせない感じでしょうか。
親しみやすさというよりは、彼の音楽やまとっている雰囲気のクールさなのかなと思います。

さて、「オペラパレス」。

この愛称が起爆剤となって進化を遂げられるよう応援しています。
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団のKEEPING SCORE プロジェクト、ラジオ版のタイトルは、「The MTT Files」。

これはティルソン・トーマス(MTT)が、そのキャリアを通して培ってきた、音楽やアートについてのアイディアや、偉大なアーティスト達への回想が詰まったものという意味だそうです。

そこで思い出されるのが、KEEPING SCORE チャイコフスキー編で登場するMTTの家。

資料室のような部屋に入ると、右側にスコアがずらりと並んだ棚があるのですが、左側は壁一面に同色同型のファイルが並んでいます。

ひょっとして、これがMTTファイル?

MTTは、きっちり整理された音楽ですが、部屋もすっきりしているし、情報整理もきっちりしてそう。

スコアも特別に製本したようで、全部が同じ装丁です。

MTTのステーショナリーで目に留まったものといえば、スコアに書き込みする時に使っている、一本で赤と青に分かれている色鉛筆。

この色鉛筆、私が会社員だった時、その会社でよく使われていたのです。どういう時に赤で、どういう時に青か、マークの仕方についてのルールまでありました。

だからこの色鉛筆は、私の中では極めて日本的な企業文化の象徴だったので、MTTが使っているのを見た時は、びっくりしました。日本製なのでしょうか?

それから、サンフランシスコ交響楽団が公開している、マーラーの録音を編集中のMTTの写真。一緒に写っている机の上のペンケースが無印良品!

日本製品は、以外なところでもがんばっているのでした。

プロフィール
 

潮 博恵

Author:潮 博恵
MTT&SFSの音楽センスと革新的な活動に感銘を受け、ブログを開設。

【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団で、よりわかりやすく彼らの活動と最新情報をご覧いただけます
続・徹底研究MTT&SFS


著作権分野の英文契約書作成等の行政書士をやっています。
うしお行政書士事務所

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