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1974年にティルソン・トーマス(MTT)が初めてサンフランシスコ交響楽団を指揮したのもこの曲。

Mahler: Symphony No. 9 Mahler: Symphony No. 9
Gustav Mahler、 他 (2005/04/12)
San Francisco Symphony
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ティルソン・トーマスのマーラーでは、マーラーが用いたリズムやモチーフなどの断片が、いくつもクリアに浮かび上がってきます。そしてこれらが全体を構成していくのですが、そのミクロとマクロの相関みたいなものが非常に好奇心をそそって、面白いです。彼のコメントを読むと、これは意識的に目標にしてやっているとのこと。

ディテールにこだわりながらも、それでいて全体の構造がきっちりしているのは、極限までシミュレートしている成果以外の何ものでもないでしょう。

そして、いつもうまいなと思うのは、3拍子の扱い。この2楽章では(6番の2楽章なども同じ)、民族的な舞踊のリズムを感じさせるのですが、3拍子の1拍目の足を踏み込む感じが絶妙です。

9番は名演がひしめき合っていて、思い入れがある方も多いと思いますが、この演奏の特徴をあげるならば、

1楽章はスケールの大きな音楽のうねり、2楽章は民族的リズムとモチーフの扱い、3楽章はブレないテンポがズバッと決まる、4楽章は透明感や慈愛など、表情を変える極上の美を堪能できるという点だと思います。
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サンフランシスコ交響楽団では、チケットを買ったお客さんが、そのコンサートをより楽しめるよう、次のような工夫をしています。

● プレトーク

毎回、コンサートの1時間前に30分のプレトークがあります。担当は、音楽学などの専門家。

シンフォニーの発表では、毎晩1,000人集めているとあります。席が自由なのですが、私が行ったときは、一階席が7~8割埋まっていました。

これには驚きます。日本でプレトークがあっても、席は半分も埋まっていない印象ですから。

内容も、解説やレクチャーではなく、聴くにあたってのヒントやアイディアを提示するものだというのは、前に書いたとおりです。

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プレトークの効果は予想以上に大きいと思います。私が行ったとき、シェーンベルクの「キャバレーソング」だったのですが、歌詞がドイツ語だったにもかかわらず、1曲毎の歌とそのプレゼンテーションに非常に客席が沸いたのは、明らかにプレトークで、歌の内容に触れていたからだと思います。

ちなみにこのとき、プレトークでいろんなお話を既に聞いていたにもかかわらず、ティルソン・トーマス(MTT)はマイクを持って登場。さらに曲について語っていました。


● プログラムのプレビュー

当日、会場で配布されるプログラムの演奏に関する部分(アーティストや曲について)を、コンサートの1週間前からウェブで見ることができます。

この時、試聴もできるようになっています。

これは、コンサートに行く気分を盛り上げ、また曲を知っておきたいというニーズにも対応しています。よく旅行会社が、テーマ性のあるツアーなどで、出かける前に申込者対象にセミナーを開いたりして、ツアーの前後も含めた体験を提供しているのと同じ発想です。

● アフターコンサートの楽しみ

シンフォニーのサイトには、「prepare」というコーナーがあって、上記のプログラムもそこから見られるようになっているのですが、アフターコンサートについてもばっちりフォローしています。

ホール周辺のレストランについて、お店の名前・電話番号・場所・料理のジャンル・予約の要否が書いてあって、お店のサイトにリンクしてあるのです。

終わった後、どこで何を食べるかは重要です。私など、あのコンサートの時は、どこで何を食べたということがセットになっていて、音楽よりも食事の思い出が勝っていることもままあります。


シンフォニーのファンは、こうした細かいサービスの積み重ねから生まれるのでした。
東京フィルからの郵便物を見ていたら、「ファミリーオーケストラ募集」という案内が入っていました。

チョン・ミョンフンの指揮で演奏できて、しかも親子で参加できるとあります。

これは、応募者殺到しそう。条件を満たしている家族の方、うらやましいです。

サンフランシスコ交響楽団のファミリーコンサートは、子どもにはシンフォニーが提供できる最高の音楽を聴かせるというものですが、演奏者も聴衆もファミリーによるこのコンサートは、それとはまた違ったアプローチです。

東京フィルの企画は、こうした機会をきっかけに、演奏者と聴衆とに分かれてしまうのではなく、どちらの立場にも立てる、いろいろな音楽の楽しみ方をする人を増やすという効果があるのかもしれません。

参加者の方の一生の思い出になり、さらに音楽好きの中に循環が生まれるといいですね。

サンフランシスコ交響楽団だけでなく、ちゃんと日本のオーケストラも応援してます!
サンフランシスコ交響楽団のプロコフィエフ・フェスティバルでは、フェスティバルの期間中に、ボランティア評議会の主催で、2回の支援者向けイベントをやります。

一つは、フェスティバルのオープニングに合わせ、音楽・ダンス・ビュッフェを組み合わせたもの。もう一つは、シャトーでブラックタイのディナー。こちらはサロンでティルソン・トーマス(MTT)のパフォーマンス(ピアノ?)があると書いてあります。

これは、二つの点でうまいと思いました。

1. 支援の効果を実感できる
フェスティバル期間中に開催することで、「あなたの支援のおかげで、このようなフェスティバルを開催でき、このような音楽を人々に届けることができました」という効果をその場で感じてもらうことができます。

2. 次の支援につなげる
シーズン最後に、フェスティバルによる音楽の中味とイベントの両方から「シンフォニーを支援してよかった」という満足度を上げることで、次のシーズンの支援につながっていきます。

特にシャトーのイベントの方。限られた人だけが、近い距離で他の誰でもないMTTの演奏を聴けるというスペシャル感には、支援者も大満足でしょう。また彼も、シンフォニーへの支援に対する感謝の意をきちんと伝えられる、コミュニケーション力・スピーチ力・ピアノ力をフル装備していて適任。

こうして見てくると、サンフランシスコ交響楽団が多くの支援を集めているのもうなずけます。
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団は、6/14~6/24にわたり、「ロシアの扇動者・ロシアのヴィルトゥオーゾ、プロコフィエフの音楽」と題したフェスティバルを行います。

プログラムのコンセプトは、ピアノコンチェルトを全曲取り上げることで、プロコフィエフの音楽の超絶技巧や、ピアノコンチェルトのコンセプトの発展、そしてそれらが他のオーケストラ作品・ピアノ曲・オペラ・バレエ・映画などへどう影響しているかを探るというもの。

4テーマ全7回のコンサートと、各コンサートの1時間前に出演ピアニスト・コンサートマスター等によるプロコフィエフや他のロシアの作曲家の作品のプレコンサートリサイタルがあり、これらのトータルでプロコフィエフの音楽に迫るという内容。

プログラムは、例えば、ピアノコンチェルト3番(ピアノ=ブロンフマン)を取り上げる日は、コンチェルトが完成する前に書かれた「3つのオレンジへの恋」からと、ピアノ作品から多くを引用している「ロメオとジュリエット」からを組み合わせるという具合。いつもながらストーリー性があるプログラミングで、興味津々。


サンフランシスコ交響楽団の年間コンサートガイドを見ていたときに、6月にフェスティバルをやるとだけ書いてあったのですが、こんな意欲的で斬新な企画が出てくるとはびっくり!シーズン中にさんざんいろいろやったのに、さらにシーズン最後に打ち上げ花火が上がって終わるなんて知りませんでした。

2007-2008シーズンプログラムを見たときも思ったのですが、MTTはマーラーで評価されたことにこだわっていなくて、どんどん先に進んでいます。

シンフォニーのチケットをオンラインで買うと、確認のメールに、「innovativeな活動を応援してくれてありがとう」と書いてあります(彼らは、ライブに来て音楽を聴いてくれることが、一番の応援だといつも言っている)。オーケストラの活動に対する形容詞が「innovative」だというところがふるっていますが、本当にこれ以上ぴったりな言葉はないかもしれません。

プレス発表はこちら
サンフランシスコ交響楽団のサイトには、「コンサートコンシェルジェ」というコーナーがあります。

これは、クラシック音楽に詳しくなくて、コンサートをどう選んだら良いかよくわからない人に、チョイスのお手伝いをしようというものです。

まず、【スタッフのおすすめ】を選んでみます。

そうすると、おすすめ公演がアーティストの写真とともに表示されます。チケットの割引などをやっている場合はその表示、初めての方向けのコンサートに関するFAQもここで見られるようになっています。

そして、公演の詳細情報、チケット購入へと進むことができます。

今度は、【自分で選ぶ】を選んでみます。

次の4つの項目について、自分の好みをチェックするようになっています。
1. 音楽の雰囲気
軽い・楽しい・ドラマチックなど
2. 楽器の構成
ピアノやヴァイオリンのソロ・合唱・フルオーケストラなど
3. 曲の時代区分
バロック・古典・ロマン・20世紀・コンテンポラリー
4. いつのコンサートか(1か月単位)

そうすると、おすすめ公演が表示されます。後は【スタッフのおすすめ】と同じです。

初めての方向けの案内では、‘シンフォニーに関する5つの誤解’として、服装・拍手のタイミング・かしこまって聴くのか?・携帯電話・咳について触れていて、ちょっと笑えます。

私が行ったとき、マーラーの4番で1楽章が終わったときに拍手が起きました。「Great!」という声を発しながら。

でも、そんなことに眉をひそめたりはしないのです。彼らは。

アーノンクールの振るオペラなど、歌手がどんなに素晴らしくても、ここは劇的な流れからすると拍手はしないで、次のレチタティーヴォにすぐ入るべきだろうなどと、聴く側も判断する必要があって、それを見誤って拍手する人がいたりすると、ものすごい「しっ」という叱責音が他のお客さんから発せられたりしますが、これとはかけ離れた世界です。

こういう雰囲気の中で、あの練り上げた音楽を披露している彼ら。まさに「Great!」楽しいです。

コンサートコンシェルジェはこちら
ティルソン・トーマス(MTT)は、オーケストラの音楽監督はかくあるべしという常識を変えた人なのではないかと思います。

かつては、芸術的な能力、音楽面でのリーダーシップが何よりも重要でした。

今でもそれが重要なことに変わりはありませんが、今はこれに加えて、そもそもクラシック音楽が人々にとって必要だと思ってもらうためのオーケストラのプレゼンスのあり方や、興味を惹きつけるプログラミング、社会にメッセージを発し、人々の共感を得て支援を集めること、教育活動への関わりなどの面でのリーダーシップが、強く求められている。

彼がこの点において見事な能力を発揮したことで、そういう人材が必要だと皆認識するようになってしまった。

だから、シカゴ響の音楽監督選びが難航しているのも、あのオーケストラを率いるに足る大物の絶対数が少ないという問題の他に、芸術面とオーケストラを社会的存在として引っ張っていける能力を兼ね備えた人でなければ、もはやトップオーケストラの座を守れないという危機感が根底にあって、人選に苦慮しているのではないかと思います。

アメリカのメディアで、ティルソン・トーマスを評したものの中に、‘彼のやっていることの中で、指揮というのは一部にすぎない’とか‘誰もMTTにはなれないが、彼から学ぶことはできる’といったものがありましたが、これらは皆この点を指摘しているのでしょう。

彼は、何だかさらりとしなやかなのですが、ビデオを見ると、そのリーダーシップには目を見張るものがあります。

オーケストラの皆さんに気持ちよくお仕事してもらいながら、あの徹底的にコントロールされた音楽をつくり出してしまうさまは、マジックみたいだし、クラシック音楽の未来を語る気迫には、気圧されます。


シカゴ響について、地元メディアの記事
ハイティンク77歳!(60歳くらいで歳をとるのが止まったみたいに見える)も驚きますが、もっと驚くのは、オーケストラの内部だけではないメンバーからなる、音楽監督を選ぶための委員会があるということ(委員会設置会社の発想?)。しかも審議の過程が公開されたり、一般市民も意見を言える場があるらしいということ。シカゴ響はみんなのものなのですね。
サンフランシスコ交響楽団のサイトは、チケットも購入しやすくなっています。どのようなものなのかご紹介しましょう。

1.トップページとチケット購入
まずトップページの中で、カレンダー・イベント案内・シングルチケット購入のどこからでもチケット購入に進める点に注目です。最初にこれらのカテゴリーから入り、行きたいコンサートを選びます。

2.コンサートの詳細情報
次の画面は、出演アーティストに関する詳細、曲目についての詳細(試聴もできます)、同じプログラムの他の日程など、そのコンサートに関するすべての情報がチェックできるページです。

3.自動決定or NOT?
そして、購入に進むと、席を自分で選ぶか、自動決定かの選択ができます。

4.ホールは立体構造
自分で選ぶ場合、席のカテゴリーを選ぶ画面に進みます。ここでホールの座席構造が立体で表示されます。これは便利。よく平面図がありますが、実際の高さなどがイメージできませんもの。

5.残席数がすぐわかる
カテゴリーを選ぶと、そのカテゴリーの値段と残席数がその場で表示され、sold outだと、ここで次を検討することになります。

6.カメラ!
次の画面では、実際の座席の場所を確認します。その近辺から舞台がどう見えるか、カメラで確認できます。

7.他もチェック
ここで、他のカテゴリーも見てみるとか、同じプログラムの他の日と比較することもできます。

8.いよいよ購入決定
購入決定であれば、必要情報を入力し、精算に進みます。

9.寄付を忘れません
精算時には、もちろん寄付ができるようになっています。

10.一度に全部できてしまいます
最後の画面では、ホール周辺のレストランやホテルの案内、ホールへのアクセス、駐車場の案内、はじめての方向けのご案内などの情報を、プリントアウトすることができるようになっています。

11.フォローも万全
チケットの受け渡し方法をはじめ、個人情報の取り扱い、サイトのセキュリティ、定期会員割引きの適用、行けなくなった場合にどうしたらよいかなど、チケット購入に関するあらゆる疑問を網羅したFAQがあります。

12.CRMもきちんとやっています
初回の購入、リピーターとで、確認メールのお礼の文章も違います。パーソナライズされた対応なのです。


オーケストラのコンサートに行く人が、何を基準に選んで、どういうところを気にするのか、どういう情報が欲しいのかという点にきちんと対応している。本当にうまく設計されていると思います。
来シーズン、マーラーの録音は、いよいよ「大地の歌」へ。

歌手は、スチュアート・スケルトン(テノール)、トーマス・ハンプソン(バリトン)で、2007年9月26日~29日のシーズン初めに取り上げ、ライブ録音します。

この他、彼らはプログラムに毎回、今までに録音したマーラーの交響曲を取り上げていますが(今シーズンは、4・7番)、来シーズンは、1番<巨人>をやります(2008年1月24日~26日)。

この<巨人>、何と指揮はチョン・ミョンフン!

サンフランシスコ交響楽団の演奏がどう変わるのか、聴きたい!

MTT以外がマーラー振るとどうなるのか?というファンの心理にジャストミートしてくるサンフランシスコ交響楽団のプログラミングの妙と、マエストロ・ミョンフンの勇気に拍手。これは、間違いなく目玉です。

マエストロ・ミョンフンといえば、私は「音楽の友」でやっていた料理の連載も、毎回欠かさずチェックしていました。プルコギのサンドイッチ、とてもおいしそうでした。

ただ、料理本として刊行されたとき、料理部分のカラー写真の割合などの点で、料理本購買客のニーズを満たすに至らなかったところが、非常に残念でした(私は、小さな本屋の料理本コーナーくらい料理本を持っていて、買いか否かの基準があるのです)。


音楽に話を戻して<巨人>、ぜひ打倒MTTでガツンとやっていただきたい。応援しています。


トマトソースがあんなにあったら、それだけで幸せ。
マエストロ、チョン・ミョンフンの「幸せの食卓」―名指揮者が語る音楽と料理のレシピ集 マエストロ、チョン・ミョンフンの「幸せの食卓」―名指揮者が語る音楽と料理のレシピ集
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次のテレビシリーズの放送は、2009年。

とり上げるのは、ベルリオーズ(幻想交響曲・レリオ)・ショスタコーヴィチ(交響曲第5番)・アイヴス(New England Holidays Symphony)。

映像化に向けて、2007シーズンのコンサートから撮影していくそうです。

次回の映像を見られるまで時間がありますが、制作するのに非常に時間がかかりそうな(特にウェブ)作品なので、仕方ないです。

楽しみに待ちましょう。

教育プログラムの方は、北部のソノマ地区に対象地域を拡大するとのこと。

ところで、2006年秋に放送したテレビシリーズは、300万人以上のアメリカ人が視聴したそうです。

割合はよくわからないですが、絶対数で300万人は大きいと思います。ティルソン・トーマス(MTT)が冗談のひとつも言わずに、ひたすら音楽について語りまくったあのドキュメンタリーを見た人が300万人もいるなんて!

サンフランシスコでライブを聴ける人数は限られているし、CDもSACDで値段が高いことを考えると、多くの人がアクセスできるテレビという媒体を使ったことの影響は非常に大きいと思います。
皆さんはCDジャケットのデザインに目がいきますか?

レコードからCDになり、コンパクトになったこともあってあまり重視されなくなりました。

さらにクラシック音楽でも、もっとダウンロード型が普及すると、全く必要なくなってしまいます。

そんな中でも、私が毎回楽しみにしているのは、ヤンソンス&コンセルトヘボウのシリーズ。背景のデザインも文字のデザインもとてもおしゃれで、シリーズで欲しくなります。

Stravinsky: Petrushka; Rachmaninoff: Symphonic Dances, Op. 45 [Hybrid SACD] Stravinsky: Petrushka; Rachmaninoff: Symphonic Dances, Op. 45 [Hybrid SACD]
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このシリーズ、ライブ録音でコンセルトヘボウの自主レーベルらしいのですが、頻繁に新譜が出るし、店頭にいっぱい並んでいます。

サンフランシスコ交響楽団も、ライブ録音で自主レーベルですが、一枚出すのに決死の覚悟というか、音楽・録音しかり、資金的にもマーラープロジェクトのための支援者を集めてやっと実現に至っています。

コンセルトヘボウの場合、常に品質も一定水準以上をクリアできるため、ライブ録音を多く出して、一回のコンサートから多面的に収益を得るという方針なのでしょうか?

オーケストラによって、経営にも個性があって面白いものです。

さて、サンフランシスコ交響楽団のCDジャケットは、毎回ティルソン・トーマスの写真です。これがプラスに働いているのかどうかは微妙なところですが、彼がどんなポーズをとっていても、きっと皆「好きにやらせてあげよう」って思ってくれているのだと思います。
サンフランシスコ交響楽団にはショップが2つあります。

1つは、デイビスシンフォニーホールの中にあるシンフォニーショップ。

シンフォニーのCDやDVDと雑貨などのグッズを売っていて、ボランティアのスタッフで運営されています。お客さんも、商品を「こう置いた方が、みんなが気づくよ」などと声をかけていたりして、びっくり。

私はサンフランシスコに行ったとき、シンフォニーのトートバッグでも買って、それを日本で持ち歩いて、サンフランシスコ交響楽団の普及(布教?)活動でもしようかと思ったのですが、デザインがイマイチで断念。

マグカップなど他のグッズも???

そういえば、昨年モーツァルトイヤーで、何か記念のグッズでいいのがあったら買おうと期待していたのに、結局これといったものに出会いませんでした。ウィーンにもザルツブルグにもなかった。

今どきの美術館のミュージアムショップは、さすがと思うデザインの商品であふれているのに、音楽系はまだまだこれからなのでしょうか。

もう1つのショップは、「REPEAT PERFORMANCE」という名前で、もう33年も支援者によって続けられているお店です。

支援者が拠出したアンティークの家具をはじめとするインテリアなどを売っていて、売り上げがシンフォニーへの寄付になるというもの。

サンフランシスコ交響楽団は、本当に多くの人々に応援されているオーケストラなのです。

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ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の2007-2008シーズンの概要が発表になりました。これを絶好調と言わずして何とする?という感じです。

シーズンオープニングは9月19日。ゲスト:ルネ・フレミング

【ハイライト】
2008年5月に3週間のブラームス特集。アンスネス、ブロンフマンなどが登場。
2008年はブラームスの生誕175周年。25年周期でカウントするとメモリアルイヤーと言えるのでしょうか?もっとも誕生日が5月7日なので、5月なだけかも。

シーズンを通しての重点項目(?)は、サンフランシスコ交響楽団が演奏したことのない曲やめったに演奏されない曲を多く取り上げるということ。さすが!プログラムをざっと見ただけでは、知らない曲が多くてよくわからなかったので、これについては別途書きます。

この他、ティルソン・トーマスのお祖父さん(ニューヨークのYiddish Theaterを創設した)にちなんだプログラムやMTTの自作曲も予定されています。

【ゲスト出演者】
チョン・ミョンフン、デュダメル、サカリ・オラモ、パールマン、ギル・シャハム、デボラ・ヴォイトなど

【ツアー予定】
2007年秋のヨーロッパツアーは、8/29~9/14。

[音楽祭への出演]
エディンバラ・ラインガウ・ベルリン芸術週間・ルツェルン
[コンサート]
ロンドン・ハノーバー・ケルン・デュッセルドルフ

[国内]
2008年3月にニューヨーク・ニュージャージー・ミシガンでコンサート

日本ツアーの予定は、もちろんありません。

【マーラーの録音】
いよいよ「大地の歌」です。歌手は、スチュアート・スケルトン(テノール)とトーマス・ハンプソン(バリトン)

【KEEPING SCORE】
次のテレビシリーズの放送は、2009年。とり上げるのは、ベルリオーズ(幻想交響曲・レリオ)・ショスタコーヴィチ(交響曲第5番)・アイヴス。

映像化に向けて、2007シーズンのコンサートから撮影していくそうです。
幻想は向いていないと言っていた私。私の思い違いであることを願っています。

教育プログラムの方は、対象地域を拡大して展開。

【ファミリーコンサートの拡大】
彼らのフラッグシップの一つ、ファミリーコンサートのシリーズをシリコンバレーでもやります(3回)。

【コミュニティ活動】
無料の野外コンサートは、3回を予定。

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今日は、ティルソン・トーマスのビジュアル面を大いに語ります。

まず、【指揮姿編】

何と言っても、曲が終わった瞬間の表情を指摘しない訳にはいきません。日本人が温泉につかった時の反応というか、韓国人が焼酎を飲んだ時の反応というか、何ともいえない「くぁ~っ」という、うれしそうな顔をします。オーケストラの人たちも、どんなに無理難題だらけだったとしても浮かばれるというものでしょう。

そして演奏中は、「えっ、そこでそのアクション?」と思わず突っ込んでしまうストローク(私は勝手にそう呼んでいます。左バージョンと右バージョンがある)が入ります。このアクション、何か必然性があって入るのか、彼に自覚はあるのか?是非聞いてみたいです。

この2つについては、実際に見てみてとしか言えません。

他にも表情豊かにいろいろやっています。彼以外の人がやったら、卵が飛んでくるかもというくらい。音声消して映像だけ見ていたら、とてもあんな練り上げた徹底的な音楽をやっているとは想像できないと思います。

さらに前にも書きましたが、汗をかかない。曲が終わって舞台から去るときも、出てきたときと全く変わらない姿で、髪をなびかせてスタスタ歩くさまには、もはやあっぱれとしか言いようがないです。

次は、【ファッション編】

彼のファッションについては、疑問がたくさんあります。

まず、あのブレスレットというかバングルは何か特別なものなのでしょうか?

ビデオの映像でも必ずつけているし、マーラーのCDのジャケット写真をはじめ、あらゆるところに写っています。

そして、ポケットチーフがどうしていつも赤なのでしょう?

舞台の燕尾服はもちろん、普段のジャケットも。ラッキーカラー?

どなたかご存知の方がいらしたら、教えてください。

ファッションといえば、KEEPING SCORE の中で、彼は自前の服(と思われる)で登場しますが、いつもえんじ~ブルー系(ブルー好き?)の同じようなスタイルです。

一方、PMFの時の写真などを見ると、全身白のスーツにサングラスをかけていて、韓流スターみたい。

彼の昔の写真を見ると、髪の毛にウェーブがかかっていますが、今はストレートです。歳をとって髪の毛がサラサラなのがまた不思議ですが、音楽も見た目も何か憑きものが落ちたみたいでナイス。

このように音楽だけではなく、ビジュアルでも楽しませてくれるティルソン・トーマス。まさに‘MTT’と呼ばれる所以でしょう。
サンフランシスコ交響楽団のチケットを買うとき、もれなく寄付のお願い(節税の恩恵あり)がついてきます。

その依頼文を読むと、チケット収入は年間支出の半分だとあります。

彼らは実に多くの教育プログラム(詳細は別途とり上げます)や無料コンサートなどもやっているし、ホールも自前なのでその維持管理費も含めて考えると、支出の半分をチケット収入で賄っているというのは、すごいことなのかもしれません。

他方で、半分は厳しいという気もします。

2/5(月)のテレビ東京のワールドビジネスサテライトでは、オーケストラをとり上げていました。

その中で、日本のオーケストラは、収入に占める行政からの補助金の割合が高い(団体によっては半分を占める)ため、財務バランスを改善しようといろいろな新しい取り組みをしていると紹介していました。

その中で、株式会社のオーケストラが誕生して、チケット収入で賄える仕組みづくりにチャレンジしているとのこと。

音楽に何を求めるかの基準は人それぞれだし、クラシック音楽を提供するいろいろなスタイルがあっていいと思うので、新しい風が吹くのは、歓迎すべきことだと思います。

今後どう展開していくのでしょうか、注目です。
サンフランシスコ交響楽団の定期会員向けサービスをご紹介しましが、一階席のセンター(日本でいうところのS席)で6回公演がセットになったものを買うと480ドル。日本円に換算すると、一回あたり約9,600円です。

高いか、安いか?

来日公演や在京オーケストラの公演と比較すると、妥当かなという気もしますが、しょっちゅう行こうとするとやっぱり高い。

サンフランシスコのメディアの読者投稿サイトを見ていたら、やはり大学生がデートにサンフランシスコ交響楽団を聴きに行きたくても、帰りに食事をすることも考えると、とてもトータルコストがかかりすぎて行けない。シンフォニーはこの現実をどう考えているのか?というのがありました。

彼らは無料の野外コンサートをはじめ、ファミリーコンサートなどの値段を抑えたコンサートにがんばっていますが、そういう催しは多くの人で混雑していたり、チケットが買えなかったりするようです。

音楽でも食べ物でも、若いときの嗜好が一生影響することを考えると、とにかく子どもと若い人を呼んでくることは必須。家族で来てもらうとすると、やはりトータルコストは大問題。何度も来られないとすると、一度の体験でいかに音楽の魅力を感じてもらうか、ものすごく責任重大です。

彼らをもってしても、この問題はまだまだ道半ばなのでしょう。

こうした現状を打破すべく、KEEPING SCOREのコミュニティプログラムで、彼らがどんな企画を出してくるのか、ますます楽しみです。
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団は、5月にプラハの春音楽祭とウィーン芸術週間に出演するヨーロッパツアーを行います。

【予定】

ウィーン芸術週間(場所:コンツェルトハウス)
5/21
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「妖精の口づけ」からディヴェルティメント
ストラヴィンスキー:3楽章の交響曲
チャイコフスキー:交響曲第1番「冬の日の幻想」

5/22
コープランド:交響曲第2番
マーラー:子どもの不思議な角笛(バリトン:トーマス・ハンプソン)
R.シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」


プラハの春音楽祭(場所:スメタナホール)
5/24→5/21と同じプログラム
5/25→5/22と同じプログラム


彼らは、4・5月(トーマス・ハンプソン出演は5/10~13)にサンフランシスコで全く同じプログラムを取り上げた後、ツアーに出ます。

トーマス・ハンプソンとツアーしてしまう豪華さ。勝負に出た?

スメタナホールは、独特の歴史と雰囲気を感じさせるホールですが、細かい音楽をクリアに聴くようにできてはいないから、音楽を聴くにはコンツェルトハウスの方がいいかもしれません。

ウィーン芸術週間のプログラムを見ていたら、音楽以外の分野の催しの充実度にびっくりだし、音楽だけ見ても、意欲的なプログラムが並んでいます。


ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団は、この後9月にもルツェルン等に出演するヨーロッパツアーを予定。

彼らは、アメリカン航空がオフィシャル・キャリヤーですから、何回だって行きます!このあたりのスポンサー構成もさすがです。

プラハの春音楽祭ウェブサイト
ウィーン芸術週間ウェブサイト
マーラー交響曲第7番の録音が、第49回グラミー賞で、クラシカルアルバムとオーケストラの2部門受賞です。

おめでとうございます!

Mahler: Symphony No. 7 [Hybrid SACD] マーラー:交響曲第7番 [Hybrid SACD]
Gustav Mahler、 他 (2005/10/11)
San Francisco Symphony
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このCDを何度聴いたかわからない者として、非常にうれしいです。

私の人生で、マーラーの7番をこんなに聴く日が来るとは、夢にも思いませんでした。

ロンドン響との録音も、このサンフランシスコ盤もまだ聴いたことがないという方、あなたの知らないマーラー7番の世界がそこにあると申し上げたいです。


(注) グラミー賞のカテゴリーについて
クラシカルアルバム→アーティストとプロデューサーに対して贈られる賞
オーケストラ→指揮者とオーケストラに対して贈られる賞

今回は、2005年10月から2006年9月に発表された作品が対象(マーラー5番は2006年10月発売)

【ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団 過去のグラミー賞受賞作品】
プロコフィエフ:ロメオとジュリエットより
ストラヴィンスキー : 春の祭典・火の鳥・ペルセフォーヌ
マーラー:交響曲第6番
マーラー:交響曲第3番・亡き子をしのぶ歌
今日はサンフランシスコ交響楽団の最重要顧客、定期会員(subscribers、32,000人いる)向けサービスをご紹介します。

会員は、6~24回のコンサートがセットになったもの(23パッケージ)から選びます。

<定期会員の特典>

● シングルチケット(一回券)より10%安い。追加でシングルチケットを購入しても同じ割引率が適用される
● 同じ席の確保
● チケット交換が無料でできるなどの特典
● 席のアップグレードが一回できる
● スペシャルイベントなどの優先案内
● 新規の友人紹介でチケットプレゼント
● プリペイドの駐車券もあわせて購入できる
● チケットを紛失しても再発行がある
● 大学生は、6回以上の公演の会員になると50%割引
● 早期申込をすると、サマーコンサートのチケットプレゼント

いろいろメリットはありますが、彼らの殺し文句は、sold outになったり、希望するカテゴリーでチケットが入手できなかったりするので、確実に聴くためには、会員がおすすめだということ。攻めの営業です。
2/10のNHKBSクラシックロイヤルシートは、メルビッシュ音楽祭2005の「メリー・ウィドゥ」でした。私はこのプロダクションに行きそびれたので、テレビでやってくれてうれしかったです。

なぜ行きそびれたかというと、この音楽祭を甘く見ていたから。

7~8月の1ヶ月半もほぼ毎日やっていて、キャパシティが6,000もあるのだから行けば見られるのだろうと思っていました。

だから最初にウィーンのホテルで「皆1年前からチケットを買っていて無理」と言われたときは信じられず、ウィーンからのツアーをやっている現地の旅行会社に確かめに行ったくらいです。

すると、チケットは隅っこの席が少しだけ残っていたのですが、ウィーンからのツアーバスが満席でやっぱりだめでした。

そして昨年、ようやく行くことができたのですが、座布団と虫除けスプレー持参の常連さんでいっぱい。帰りにくぐるゲートには、来年の演目が大きく書かれ「お楽しみに!」となっています。1年前は嘘ではなかったのでした。

さてどんな音楽祭かというと、ウィーンから約100キロ離れた町の湖上で、フォルクスオーパーのメンバーによってオペレッタを上演しています。

湖は非常に風光明媚。周りに何もないので、上演中に空を見上げると星がくっきり見えます。劇場だと、歌手のメイクとか出ている腹なども目に入ってきますが、野外は遠目なので、もう美男美女にしか見えない。繰り広げられる恋のさやあてと星空と湖のロケーションで、ロマンチックな世界にどっぷり浸れます。

歌も踊りもオペレッタのプロフェッショナルによる絢爛豪華な舞台は、大人のとっておきの楽しみといった感じです。

最後は花火でドーンと盛り上がって、幕。

この音楽祭で一番強く感じたことは、湖が風光明媚だから落下傘的に音楽祭をやっているのでは全くないという点です。

そこにはフォルクスオーパーを中心とした、オペラとは別のオペレッタの文化が根づいていて、オペレッタファンがしっかりいるから、この音楽祭が成り立っているということ。やはりこれは、年月をかけて醸成されたものなのだろうと思います。

時間がかかってこそ文化。最近日本では、文化で町おこしとか地域を再生しようという取り組みが増えていますが、即時的な集客数などの成果だけを求めるのではなく、長い目で土壌をつくるような活動になっていくことを祈っています。
前々から聴いてみたいと思っていたレ・ヴァン・フランセのコンサートに行って来ました。

メンバーが、ずらっと横に並んでいるだけで壮観。

空気に乗った音がブレンドされている響きが何とも幸せ。無と有の間にも気が流れているような音楽です。非常に贅沢なひとときで、あっという間でした。

エリック・ル・サージュのピアノも相変わらず冴えていました。私は、何年か前のパユのリサイタルで聴いて以来、彼のピアノのファンなのです。

最近私は、録音を多く聴いていたこともあり、ライブで聴く音楽に勝るものはないと改めて感じました。

こんなに音楽の密度が濃くて、エキサイティングなコンサートだったら、毎日でも聴きたいって思います。

彼らは個別の活動を含めると、いったい一年に何回来日しているのだろうと思いますが、いっそのこと、日本に引っ越してはいかがでしょう?

CDはあまりにも有名なプーランク集をはじめ、いくつか出ています。
セクスチュオール~フランス近代管楽のエスプリ / レ・ヴァン・フランセ
今日は、「春の祭典」の録音を徹底比較です。

これを聴くと、ティルソン・トーマス(MTT)はとにかくこの曲が大好きなのだということが伝わってきます。

特に、サンフランシスコ盤。ティルソン・トーマスはずっと長い間、こういうことをやりたかったのだろうと思わずにいられない、積年の思いを発露したかのような徹底した演奏と、凝りに凝ったCDやブックレットなどのデザイン。

これが、あのマーラーに続いていくかと思うと、その執念にもはや言葉なし。

さて、演奏に話を移すと、まず 【1972年(28歳)ボストン盤】

ストラヴィンスキー:春の祭典 ストラヴィンスキー:春の祭典
デュトワ(シャルル) トーマス(マイケル・ティルソン) (2006/11/08)
ユニバーサルクラシック
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このとき、既にティルソン・トーマスのハルサイになっています。全体的な曲の構想は、この時点でもう固まっていてその後も迷いがありません。

ボストン響は、ところどころ音色の深みや表現力の豊かさなどでうまいと感じさせるものの、sacrificial danceなどで詰めが甘い。

そして、【1998年(54歳)サンフランシスコ盤】

ストラヴィンスキー : 春の祭典&火の鳥 ストラヴィンスキー : 春の祭典&火の鳥
サンフランシスコ交響楽団 (1999/03/25)
BMG JAPAN
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CDジャケットの表は、いつものようにMTTですが、裏や中がとってもアーティスティックでおしゃれです。

演奏の方は、よけいなものが削ぎ落とされて、非常に研ぎ澄まされた印象です。テンポもリズムも表現も、あるべき姿へと収束していった感じで、説得力があります。

オーケストラは、ボストン響に比べると、やはり音が明るく、軽め。アンサンブルの緻密さを感じます。

狙ったところにズバッとはまるリズムの精度が、もうこれはMTT&SFSにしかできないと思います。

プロデューサーがマーラーシリーズと同じ人なので、録音も音の瞬発力みたいなものがリアル。

最後に、【2006年(62歳)  KEEPING SCORE 】での演奏。

Keeping Score: Rite of Spring Keeping Score: Rite of Spring
Stravinsky、Sfs 他 (2006/11/14)

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こちらの演奏は、サンフランシスコ盤のCDと基本的に同じ路線です。

音声が5.1サラウンドなので、細かい打楽器の音などはCDの方が楽しめます。

しかし、曲の素晴らしさを伝えるという点において、彼らの活動の集大成だと思うので、ぜひ多くの方に見ていただきたい。

クラシック音楽の裾野を広げるとか、音楽の魅力を伝えるとはどういうことなのかについて、一石を投じていると思います。
リッツ・カールトンも顔負け(?)にがんばっています。

当日キャンセル
コンサート当日に急に行けなくなった場合、コンサートの一時間前までに電話すると、キャンセル待ち(彼らはよくsold outになる)の人に、チケットを譲ることができる。譲った人は寄付として、税の優遇が受けられる。

チケット交換サービス
都合が悪くなったとき、他の公演日に空きがあれば交換できるサービス。定期会員だけでなくシングルチケット(一回毎のチケット)でもできる。受付は、ボックスオフィス・郵送・ファックス・電話。いくつか制限事項がありますが、定期会員は無料で交換することも可能。

受付期限は、公演の24時間前まで(!)。しかも、公演チケットだけでなく駐車場のバウチャーも同時に手続きできます。

このサービス、実際にどれだけの利用があるのかわかりませんが、いつでも交換できるということが、定期会員としてセットでチケットを買う時の心理的障壁を下げるのに非常に効果があると思います。

バーコーナーの飲み物プレオーダー
あらかじめ電話でオーダーしておくと、休憩時間などに待たずに飲み物を受け取ることができる。ボックス席の人は、ボックスまで持って来てもらえる。

これは簡単なことなのに盲点でした。休憩時間にバーコーナーやトイレに並ぶと損したような気がしますもの。

公演翌朝の忘れ物対応専用電話
朝8時30分から受付!

公演中の緊急連絡受付専用電話
携帯電話の電源切っていますから。

詳しい駐車場マップ
ホール周辺の13箇所の駐車場マップ、キャパシティの表示付。さすがモータリゼーションの国アメリカ。

車椅子・補聴器の用意
定期会員の申込時に一括して依頼できます。
私が行ったときは、盲導犬を連れて来ている人も見かけました。

チケットのキャンセル待ち受付

グループ割引
10人以上のグループでチケットを買うと20%引き

ご意見受付
サービスについても音楽のことでもどうぞ。受付方法は、郵便・電話・Eメール。担当者の名前も書いてあります。
今日は、サンフランシスコ交響楽団のコンサートには、どのようなバリエーションがあるかをご紹介します。

通常のコンサート: 27プログラム、チケット25~110(土曜は114)ドル

フライデー6.5シリーズ: 6回、チケット25~110ドル
 先シーズンから始まったもので、通常のコンサートと同じプログラムですが、例えば3曲あったら2曲になる代わりに、曲についてのトークが入る。
トークの内容はレクチャーではなく、曲やアーティストの内側を探るというもの。
ソリストもヒラリー・ハーン、ユンディ・リ、スーザン・グラハムなど、旬の顔ぶれ。

彼らのこだわりトークについて、詳しくは過去の記事へ

このシリーズは6時30分に開始されるため、コンサート後、週末の夜にゆっくり食事ができるという点がセールスポイント。

フリントセンター: 8回、チケット31~57ドル
シリコンバレーでのコンサート。彼らの重要なマーケットです。

Great Performers: 12回、チケット25~110ドル(アーティストによって違う)
招聘ものと組み合わされたシリーズ。

オープンリハーサル: 8回、チケット 一般19ドル
水曜日の朝10時開始。9時からプレトークがあって、その後リハーサルを聴く。
ドーナッツとドリンク(スポンサー提供)付!

室内楽: 5回、チケット30ドル
オーケストラメンバーによるもの。

ファミリーコンサート: 4回(土曜マチネー)、チケット大人12~53ドル、12歳以下6~26.50ドル
例の看板メニュー。最初にsold outになるようです。

詳しくはこちらの記事へ  子どもだからこその本格派です。

ユース・オーケストラ: 3回、チケット 一般10ドル
 サンフランシスコ交響楽団には、25年前からユース・オーケストラがあります。
その他の録音 | 2007/02/05(月) 12:00
今回は、ティルソン・トーマスの録音で「これはハズレ?」と思った曲について。

今まで聴いた中で、「これはちょっとどうなのよ」と思ったものの筆頭は、「幻想交響曲」。

醜悪さとか、見たくないものを見せられたみたいな感じが全くない「幻想交響曲」って「幻想交響曲」? 

この曲だけは、ティルソン・トーマス(MTT)の長所で如何ともし難いような気がするので、選曲で回避するしかないかと思います。

この他、「火の鳥」も最初聴いたとき、私の曲のイメージと違うと思いました。

でも彼が、KEEPING SCORE の中で、これは「fairy tale(おとぎ話)」だとさかんに話しているのを聞き、それでそうなるのかと納得しました。清濁の「濁」がないのですが、その分非常に美しいし、あっぱれと思うくらいかっこ良く決めちゃっています。

それならその路線で、行けるとこまで行った方がいいかも。

と今は思っています。

何でも、人間は短所を直そうとするよりも、長所を伸ばしていくうちに短所が気にならなくなるものらしいのです。まあ、演奏についてガタガタ言うのも、ファンの大きな楽しみな訳ですから、今後も適度に「ハズレ」を織りまぜながら、MTTワールドを展開していただければと思います。

話題を提供してくれたCDはこちら
ベルリオーズ:幻想交響曲
自信をもっておススメできるといえば、やはりガーシュウィンをはずせません。

ティルソン・トーマス(MTT)は、ガーシュウィン一家と親交のある家庭に育ったということで、若い頃からそれこそ山のように録音があります。

サンフランシスコ交響楽団ともいくつかありますが、国内盤で手頃という点で、RCAレッドシール・ベスト100のものがお薦めです。

ポップス系のオーケストラと趣が違う、シンフォニーオーケストラの演奏らしく、非常にゴージャスな響きで、とにかくセンスがいい。

曲目は、パリのアメリカ人から始まりますが、ラプソディ・イン・ブルーとラプソディ第2番の2曲は、ピアノもティルソン・トーマスが弾いています。

カデンツァというのかアドリブというのか、突っ込んでいくリズムの連続がいかにも彼のピアノらしい。

そしてラプソディ・イン・ブルーだけは、ニュー・ワールド・シンフォニーの演奏なのですが、ティルソン・トーマスが手塩にかけて育てているだけあって、フレッシュで若いエネルギーにあふれた演奏です。他方で、彼らの後にサンフランシスコ交響楽団の演奏を聴くと、さすが大人の音楽といったスケールを感じます。

CDジャケットの画像がないのが残念ですが、ゴールデンゲートブリッジをバックにたたずむMTTの写真が使われています。そこでひるまずに是非中味を聴いてください。文句なく楽しめます!

ガーシュウィン:ラプソディ・イン・ブルー&パリのアメリカ人 / サンフランシスコ交響楽団
昨日はティルソン・トーマス(MTT)の総譜(スコア)についてとり上げましたが、総譜で忘れられないのは、アーノンクールです。

昨年のザルツブルグ音楽祭で、アーノンクール指揮「皇帝ティートの慈悲」を観に行きました。オーケストラピットの前を通らないと外に出られない席だったのですが、指揮台の横を通りかかったとき、総譜が目に入り、そこで足が止まりました。

スコアがきれいに蛍光ペンで色分けされていたのです。

私はアーノンクールと蛍光ペンの取り合わせが意外な感じがして、さらに近づいて見ました。

まず、その場面の登場人物と場面についての演出面の簡略な説明が、きれいなブロック体の字で書いてあります。

次に、登場人物やオーケストラパートなどを5色くらいで色分けし、譜面にマーキングしてあります。

最後に、その部分の音楽で特に表現したい部分について、どこをどうするかを見てわかるように表示をしています。

これらが整然と整理されているのでした。

そのページをめくった瞬間に、そこで何をすべきかが一覧でわかる。非常に情報整理能力に長けているという印象です。

そしてここでも行き着く先は、周到な準備なくしてあの演奏はないという厳然たる事実なのでした。
KEEPING SCORE では、ティルソン・トーマス(MTT)の総譜(スコア)が登場します。

チャイコフスキーの4番では、「15歳のときから使っているから、書き込みだらけで(今見ると)可笑しいのだけれど、、、、」と言って広げます。

確かに、いっぱい書き込んであります。いくつもの表現方法を試したという感じです。

次に、英雄編。

「曲について納得できなくて、疑問とその答えを探った結果、ぼろぼろになった」と説明していますが、書き込みはこれ以上書けないくらいだし、色鉛筆でぐるぐる囲んであったり、付箋もあちこちにびらーっとついていて、壮観。

ちまたの受験生も完敗?

そして、わいてくる疑惑。

「ひょっとして、すべての曲がその調子なのでは?」

是非、マーラーの総譜も見てみたいものです。
先月、台北でオーケストラコンサートに行ったとき、初めてだったので、どんなお客さんが来ているのか観察しました。

まず、カップルで来ている人が少ない。

ヨーロッパでもアメリカでもオーストラリアでも、お客さんはほとんど皆カップル単位ですが、台北は少ない。これは日本と似ていると思いました。やはり西欧文化が浸透した現在においてさえ、アジアでは、コンサートはカップルで行くパブリックな場というより、行きたい人が自分の好みで行く場所なのでしょうか?

そして、40歳台以上の男性一人というパターンが多い。

日本のように、ミドルエイジの女性グループは見かけません。

女性がダンナは置いておいて、自分のネットワークで楽しむ生活を送れるほど、精神的にも経済的にも自由がないということを意味するのでしょうか?

若い男性は少ないのに、20歳くらいの女性は多く見かける。

これについては、音楽を勉強している学生は優待で聴ける制度でもあるのかなと思いました。

台湾でも「のだめ」は人気のようで、隣の席の女の子は、休憩時間に「のだめ」のコミックを読んでいたし、ホワイエでは、かの鍵盤バッグを持った女の子も見かけました。

チケットを買うときに、価格が高い席が結構残っていて、ちょっと寂しい感じかと思いきや、開演と同時に後ろの方から、これらの席に民族大移動が起き、ローカルシステムに納得。アジアの逞しさでした。

台北でのコンサートについての過去の記事はこちら
http://mttsfs.blog76.fc2.com/blog-entry-44.html
プロフィール
 

潮 博恵

Author:潮 博恵
MTT&SFSの音楽センスと革新的な活動に感銘を受け、ブログを開設。

【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団で、よりわかりやすく彼らの活動と最新情報をご覧いただけます
続・徹底研究MTT&SFS


著作権分野の英文契約書作成等の行政書士をやっています。
うしお行政書士事務所

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