サンフランシスコ取材記(2007.6) |
2007/06/14(木) 02:16
ティルソン・トーマスに関する書籍はほとんどありませんが、ロンドン響時代に評論家との対談集が一冊出ています。私はずっとこの本を探していたのですが、サンフランシスコの図書館にありました。
幼少時代の話と影響を受けた音楽家の話が中心になっています。この本や彼がKEEPING SCOREの中で語っていることを総合すると、彼の音楽のルーツは、
祖父母とその仲間たちから受けたロシアもの
ユダヤの音楽
家に集まっていたアーティスト(ガーシュウインなど)からもたらされたもの
子ども時代〜南カリフォルニア大学で受けた音楽教育
ロサンゼルスにいた偉大なアーティスト(ストラヴィンスキー、ハイフェッツ、ルービンシュタインなど)
大きな影響を受けたアメリカの作曲家(アイヴス、コープランドなど)
同時代の作曲家(ライヒなど多数)
パフォーマンスのセンスを学んだジェームズ・ブラウン
忘れてはならないバーンスタイン
以上の9つにあると言えると思います。そしてティルソン・トーマスの音楽は、基本的にハッピーで肯定的ですが、これは幼少時代の幸福感が根底にあるのかなと私は感じました。お父さんが飲んだ帰りに買ってきてくれた犬のぬいぐるみに名前をつけてかわいがっていたそうなのですが、さわってぼろくなったそのぬいぐるみをピアノの鍵盤にのっけている写真が載っていました。何かとても温かい感じがしました。
彼が何年も前にバリ島に行ったとき、当時ガムランのミュージシャンはバッハもモーツァルトも知らず、クラシック音楽の指揮者とはどういうものか知らなかったそうです。そこで、どんなものかを知ってもらうために、彼らの前にいつも舞台で着る格好で出ていき、マーラーの5番を指揮しながら一人で再現したそうです。しかもガムランのミュージシャンだから打楽器のリズムには敏感だろうと思って、打楽器の音をできるだけ入れたとか。MTTは擬音の能力が発達しているから、さぞかしふるったマラ5だったことでしょう。
ニュー・ワールド交響楽団については、音楽学校を卒業したとたんに次に何をしたらいいのかわからない。自分に何が向いていてどうすべきなのかわからない状況で勉強を続けていくことは非常にストレスがかかり、それでせっかくの才能をつぶしてしまうことがままある状況を変えたかったと話していました。だからオーケストラをはじめとしてソロ、室内楽、アウトリーチなど様々な機会を提供して、若者が進路を考えられるようにしているとのこと。
ティルソン・トーマスが音楽づくりで一番重要だと思うことは、オーケストラとも聴衆ともコミュニケーションだそうですが、彼はニュー・ワールド交響楽団の若者たちに教える中でそう考えるようになったそうです。
この本は1994年の出版で、これからサンフランシスコが始まるというところで話が終わっているのですが、次のような一節がありました。
これから技術が進めば、メジャーレーベルの都合ではなく、アーティスト自身が自らプロデュースして、本当に創りたいものを創って売り、そしてそれをいいと思ってくれた世界中の人とアーティストがつながっていけるような時代がくるかもしれない。
幼少時代の話と影響を受けた音楽家の話が中心になっています。この本や彼がKEEPING SCOREの中で語っていることを総合すると、彼の音楽のルーツは、
祖父母とその仲間たちから受けたロシアもの
ユダヤの音楽
家に集まっていたアーティスト(ガーシュウインなど)からもたらされたもの
子ども時代〜南カリフォルニア大学で受けた音楽教育
ロサンゼルスにいた偉大なアーティスト(ストラヴィンスキー、ハイフェッツ、ルービンシュタインなど)
大きな影響を受けたアメリカの作曲家(アイヴス、コープランドなど)
同時代の作曲家(ライヒなど多数)
パフォーマンスのセンスを学んだジェームズ・ブラウン
忘れてはならないバーンスタイン
以上の9つにあると言えると思います。そしてティルソン・トーマスの音楽は、基本的にハッピーで肯定的ですが、これは幼少時代の幸福感が根底にあるのかなと私は感じました。お父さんが飲んだ帰りに買ってきてくれた犬のぬいぐるみに名前をつけてかわいがっていたそうなのですが、さわってぼろくなったそのぬいぐるみをピアノの鍵盤にのっけている写真が載っていました。何かとても温かい感じがしました。
彼が何年も前にバリ島に行ったとき、当時ガムランのミュージシャンはバッハもモーツァルトも知らず、クラシック音楽の指揮者とはどういうものか知らなかったそうです。そこで、どんなものかを知ってもらうために、彼らの前にいつも舞台で着る格好で出ていき、マーラーの5番を指揮しながら一人で再現したそうです。しかもガムランのミュージシャンだから打楽器のリズムには敏感だろうと思って、打楽器の音をできるだけ入れたとか。MTTは擬音の能力が発達しているから、さぞかしふるったマラ5だったことでしょう。
ニュー・ワールド交響楽団については、音楽学校を卒業したとたんに次に何をしたらいいのかわからない。自分に何が向いていてどうすべきなのかわからない状況で勉強を続けていくことは非常にストレスがかかり、それでせっかくの才能をつぶしてしまうことがままある状況を変えたかったと話していました。だからオーケストラをはじめとしてソロ、室内楽、アウトリーチなど様々な機会を提供して、若者が進路を考えられるようにしているとのこと。
ティルソン・トーマスが音楽づくりで一番重要だと思うことは、オーケストラとも聴衆ともコミュニケーションだそうですが、彼はニュー・ワールド交響楽団の若者たちに教える中でそう考えるようになったそうです。
この本は1994年の出版で、これからサンフランシスコが始まるというところで話が終わっているのですが、次のような一節がありました。
これから技術が進めば、メジャーレーベルの都合ではなく、アーティスト自身が自らプロデュースして、本当に創りたいものを創って売り、そしてそれをいいと思ってくれた世界中の人とアーティストがつながっていけるような時代がくるかもしれない。
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