ゴールデンウィークで海外にお出かけの方も多いと思いますが、私は海外で一番好きな都市は?と聞かれたら、

バンコク!

と迷わず答えます。バンコク、大好きです。街がダイナミズムにあふれていて、せこくない。そしてタイの文化が色濃くて、それらの渾然とした感じが何とも元気が出ます。

食べ物も何でもおいしいし、私は屋台で食べまくっても全然おなかを壊さない人なので、もうパラダイス。日本人がぷらぷらしていると次々と騙そうという人が寄ってきますが、それも毎度のことで何だか楽しい。

二番目に好きな都市は、これも迷わずソウル!

ソウルの魅力は、文化が似ているようで、違うところがいっぱいあるところです。その違いがいちいち新鮮で楽しい。そして逞しさというかエネルギーがあって、やっぱり元気をもらうように思います。

うちでは、これらのアジアの都市に出かけても、必ずクラシック音楽のコンサートがないか探します。偶然聴けたらラッキーだし、うまく日程が合わなくても、東京みたいにたくさんのコンサートがないということがよくわかります。

さて、これらの強豪たちを押しのけ、好きな都市ナンバーワンの座をサンフランシスコが奪う日は来るのでしょうか?楽しみです。
この連休、実家(金沢)に帰省した私。金沢21世紀美術館とオーケストラアンサンブル金沢のコラボレーションコンサート「music@rt」があると知り、張り切って出かけました(4/29)。

内容は、金沢21世紀美術館の山崎つる子さんの展示室で弦楽四重奏を聴くというもの。曲は清水目千加子、ペルト、ウェーベルン、ショスタコーヴィチ。天井が12メートルもある真っ白な空間に作品が展示される中、とても音が響いてアートな気分を満喫しました。企画を実現させた金沢21世紀美術館とオーケストラアンサンブル金沢に感謝。

当日、アンケートなどフィードバックの機会がなかったので思ったことをいくつか。

まず、プログラムに「普段クラシック音楽に触れる機会の少ない人に気軽に音の美しさを体験してもらう」とありますが、せっかくのコラボレーションなのにこれはもったいない。そういう設定をしたとたんに、場を提供したことでよしとするプロダクションの中身そのもののゆるさを往々にして私は感じます。やはりコラボレーションならではのインスピレーションを与えるという気概でがんばってほしいです。

次に井上道義音楽監督のトーク。トークがあるとうたう以上、場つなぎ的にしゃべるのではなく、彼にしか話せない話をしてほしかった。きっと他のお客さんもそれを聞きたくてわざわざ整理券をもらいに並んだと思います。

この企画は今回が第1回で、次回以降は企画中とのこと。今年度8回の開催を予定しているそうです。面白い企画が出てくることを待っています。
音楽の旅が盛況だという新聞記事を読みました。確かにうちの近所のショッピングセンター内の旅行代理店にも、今や海外でオペラやオーケストラコンサートに行く旅のパンフレットが置いてあります。すごい!

やはり何かしら体験がプラスされるというのは、旅の思い出を倍加させるので、皆さんぜひぜひお出かけくださいと私も言いたい。

しかし、この手のパンフレットを見ていていつも思うのですが、ツアーで提供されるオペラやコンサートのラインナップが、(仕方がないのかもしれませんが)「多数決の結果」みたいなチョイスで、私はお客さんに思わず「本当にそれでいいの?」と声をかけたくなります。

本来、音楽の好みなんて人それぞれで細分化されてしかるべきなのに、せっかく奮発して出かける旅行で、人に選んでもらったものを観るなんて。しかも20歳そこそこの若者ならいざ知らず、50・60歳台の方々がおすすめどおりに皆で同じものを鑑賞している。これが「こだわりの旅」の内容とは、何とも逆説的。

皆で同じものを観るより、銘々が好きなエンターテインメントに出かけて、感想を報告し合う方がずっと盛り上がるし、人の意外な面が垣間見れたりして面白い。おすすめです。
ずっと待っていた、昨年のザルツブルグ音楽祭の「モーツァルト22」の国内盤 DVD BOXが出るそうです(6月発売)。

バラ売りを買いたくなるのをじっと我慢し、「国内盤は本当に出るのか?」という疑問を抱えながらも待っていて良かった。輸入盤の倍の価格というところが引っかかりますが、オペラの英語字幕(こちらも翻訳されている)は見ても、よくわからない。日本語字幕を見ても実はよくわからないのですが、それでも知らない作品は、日本語字幕がある方がいい。

ずっと前に知らない作品を海外の劇場に観に行くことになり、いろいろ資料を探したけれど入手できず、まあ観ればわかるだろうと出かけたところ、最後まで何の話かわからなかったことがあります。オペラは舞台セットと演技があるからビジュアルでわかるという考えは甘い!

22作品も実際に観るかといったら「?」ですが(私が現地で観たのは結局、コジ・ファン・トゥッテ、ミトリダーテ、皇帝ティートの慈悲、ツァイーデ/アダマの4つ)、次のメモリアルイヤーまで34年あることを考えると、買いかなと思っています。


今年のウィーン芸術週間には、ブーレーズ&シェローコンビによるヤナーチェク「死者の家から」が登場します。

私は、このコンビに反応してしまいます。

理由は、私が初めて買ったオペラのLDがこのコンビによるワーグナーの「指環」だったから。

当時、オペラを舞台で観たことも数えるほどしかなく、「ワルキューレ」の第一幕の最後で、音楽が終わるとともに幕がバサッと下りるのが、ものすごくドラマチックで何度も観たのを覚えています。

その頃、会社の寮に入っていたのですが、部屋で一人「指環」を観ては巻き戻しているOLって、今思うと怪しい。現在の行動パターンもその頃とあまり変わっていないような気もしますが。

どういう基準で選んだのか覚えていませんが、その時一緒に買ったのが、クライバーの「こうもり」とパヴァロッティの「ボエーム」。今となっては、LDは収録時間が短くて見てられませんが、これらのプロダクションはどれも一際鮮明な記憶が残っています。
クラシック音楽のアーティストでベストドレッサーを選ぶなら、私は迷わず、メゾ・ソプラノのフレデリカ・フォン・シュターデを選びます。

Casa Guidi: Frederica von Stade Sings Dominick Argento Casa Guidi: Frederica von Stade Sings Dominick Argento
Burt Hara、 他 (2003/09/30)
Reference Recordings
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衣装のセンスはもちろんですが、選曲といい、舞台に現れてから歌い終わって去るまでの全てがチャーミング!

先週、NHKのBSでやっていた、メトロポリタン・オペラのガラコンサートでも健在で、とてもうれしかったです。

ルネ・フレミングも毎回、ヘアスタイルも衣装も素敵だと思いますが、存在自体がチャーミングという点で、私はシュターデが一押しです。

日本人から選ぶなら、佐藤しのぶさん。衣装も立ち居振る舞いも、頭二つくらい抜けている感じです。

何だか歌手ばかりですが、やはり歌手は、本人から発せられるエネルギーのレベルが違うので、印象に残るのでしょう。
サンフランシスコ交響楽団のユース・オーケストラやニューワールド交響楽団のウェブサイトを見ていると、「メンター(mentor)」という言葉がよく出てきます。

話題のデュダメルの経歴にも出てきます(バレンボイム、アバド、ラトルをメンターとすると書いてある)。

この「メンター」という言葉は、ギリシャの叙事詩を起源としていて、「助言者」「教育者」「恩師」などの意味で使われているとのこと。

そしてここから派生した「メンタリング(mentoring)」とは、メンターとの対話による気づきと助言を通し、自発的・自律的な発達を促す人の育成、指導方法をいうそうです(以上は、語源由来辞典及びウィキペディアを参照)。

日本では、起業家や女性管理職を育成する場面で「メンター」という言葉が使われるのは目にしますが、音楽教育の場面では目にしません。

彼らは、プロの演奏家になるために、ロールモデルのような存在との対話を通して、プロの演奏家としてのメンタリティを身につけることを重要視しているように感じます。

このメンタリティが、プロになるための原動力として不可欠なのかも知れません。
今日は、音楽の話題ではないのですが、最近読んだ田崎真也さんの「接待の一流」という本が、あまりにも「素晴らしい!」と思ったので、このブログで紹介してしまいます。

接待の一流  おもてなしは技術です 接待の一流 おもてなしは技術です
田崎 真也 (2007/01/17)
光文社
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この本は、いわゆるマニュアル本ではありません。

接待やデートなどの場面で、相手やお店の人といかにコミュニケーションをはかり、より食事やお酒を楽しむ場にするかということについての考え方を述べた本です。

そして、すべては相手に対する気遣いなのだと説いています。

私が一番うなったのは、接待のシチュエーションで、こういう場合はこうしたらいかがでしょうかと田崎さんが提案している部分です。

本当にスマートでさりげなくて、私もこういうことができる人になりたい!と思いました。

男性も女性も(特に男性諸氏には読んでいただきたいですが)、接待でもプライベートにも使えて、食事以外のことにも応用できる普遍的なメッセージがある本だと思います。
私は、NBSニュースの佐々木忠次さんのコラム「起承転々」を毎回楽しみに読んでいます。ここ最近のコラムを要約すると、ペラペラセットのドサ回りオペラの来日公演と、二流劇場を一流であるかのように宣伝するマス・メディアの影響で、一流の来日公演が迷惑しているというような内容でした。

ペラペラセットのドサ回りには笑ってしまいました。あまりに言い当てていたので。

確かにオペラの来日公演はものすごく増えたと思いますが、私はNBSのオペラのお客さんは、NBSのオペラとここでいうドサ回りオペラを比較して選ぶのか?と疑問に思いました。

ドサ回りの来日公演が増えたことで本当に割を食っているのは、日本でオペラをやっている人たちなのではないのかと思うのです。

NBSのお客さんが比較するものは、5万円あったらできる他のこと。温泉旅行とか都心のホテルのスパでのんびりすること、とびきりおいしいものを食べに行くことなど。少なくとも私はこれらと比較します。

海外の劇場のチケットがインターネットで簡単に入手でき、現地で観ることが昔より容易になったことで、同じ劇場の現地の公演と比較されているのかもしれません。

さらにもっと問題なのは、ペラペラセットのドサ回りオペラは結構楽しめて満足度が高いということです。

私もよく行きます。家の近くの公共ホールに来てくれて、割安感があって2時間楽しく過ごせます。もともとハイクオリティのプロダクションとの比較対象ではないので、質についても全然気になりません。

それどころか、旧東欧圏のアーティストの方々は、全く無名であっても観客に楽しんで聴いてもらうという姿勢がパフォーマンスに表れていて感心します。これはなぜかと考えると、やはり芸術家が職業として社会的に認知されているからなのでしょうか。

ともかく、玉石混淆であっても、いろいろな選択肢が出てきたこと自体は肯定していいと思っています。
東京フィルからの郵便物を見ていたら、「ファミリーオーケストラ募集」という案内が入っていました。

チョン・ミョンフンの指揮で演奏できて、しかも親子で参加できるとあります。

これは、応募者殺到しそう。条件を満たしている家族の方、うらやましいです。

サンフランシスコ交響楽団のファミリーコンサートは、子どもにはシンフォニーが提供できる最高の音楽を聴かせるというものですが、演奏者も聴衆もファミリーによるこのコンサートは、それとはまた違ったアプローチです。

東京フィルの企画は、こうした機会をきっかけに、演奏者と聴衆とに分かれてしまうのではなく、どちらの立場にも立てる、いろいろな音楽の楽しみ方をする人を増やすという効果があるのかもしれません。

参加者の方の一生の思い出になり、さらに音楽好きの中に循環が生まれるといいですね。

サンフランシスコ交響楽団だけでなく、ちゃんと日本のオーケストラも応援してます!
皆さんはCDジャケットのデザインに目がいきますか?

レコードからCDになり、コンパクトになったこともあってあまり重視されなくなりました。

さらにクラシック音楽でも、もっとダウンロード型が普及すると、全く必要なくなってしまいます。

そんな中でも、私が毎回楽しみにしているのは、ヤンソンス&コンセルトヘボウのシリーズ。背景のデザインも文字のデザインもとてもおしゃれで、シリーズで欲しくなります。

Stravinsky: Petrushka; Rachmaninoff: Symphonic Dances, Op. 45 [Hybrid SACD] Stravinsky: Petrushka; Rachmaninoff: Symphonic Dances, Op. 45 [Hybrid SACD]
Sergey Rachmaninov、 他 (2006/01/10)
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このシリーズ、ライブ録音でコンセルトヘボウの自主レーベルらしいのですが、頻繁に新譜が出るし、店頭にいっぱい並んでいます。

サンフランシスコ交響楽団も、ライブ録音で自主レーベルですが、一枚出すのに決死の覚悟というか、音楽・録音しかり、資金的にもマーラープロジェクトのための支援者を集めてやっと実現に至っています。

コンセルトヘボウの場合、常に品質も一定水準以上をクリアできるため、ライブ録音を多く出して、一回のコンサートから多面的に収益を得るという方針なのでしょうか?

オーケストラによって、経営にも個性があって面白いものです。

さて、サンフランシスコ交響楽団のCDジャケットは、毎回ティルソン・トーマスの写真です。これがプラスに働いているのかどうかは微妙なところですが、彼がどんなポーズをとっていても、きっと皆「好きにやらせてあげよう」って思ってくれているのだと思います。
2/10のNHKBSクラシックロイヤルシートは、メルビッシュ音楽祭2005の「メリー・ウィドゥ」でした。私はこのプロダクションに行きそびれたので、テレビでやってくれてうれしかったです。

なぜ行きそびれたかというと、この音楽祭を甘く見ていたから。

7〜8月の1ヶ月半もほぼ毎日やっていて、キャパシティが6,000もあるのだから行けば見られるのだろうと思っていました。

だから最初にウィーンのホテルで「皆1年前からチケットを買っていて無理」と言われたときは信じられず、ウィーンからのツアーをやっている現地の旅行会社に確かめに行ったくらいです。

すると、チケットは隅っこの席が少しだけ残っていたのですが、ウィーンからのツアーバスが満席でやっぱりだめでした。

そして昨年、ようやく行くことができたのですが、座布団と虫除けスプレー持参の常連さんでいっぱい。帰りにくぐるゲートには、来年の演目が大きく書かれ「お楽しみに!」となっています。1年前は嘘ではなかったのでした。

さてどんな音楽祭かというと、ウィーンから約100キロ離れた町の湖上で、フォルクスオーパーのメンバーによってオペレッタを上演しています。

湖は非常に風光明媚。周りに何もないので、上演中に空を見上げると星がくっきり見えます。劇場だと、歌手のメイクとか出ている腹なども目に入ってきますが、野外は遠目なので、もう美男美女にしか見えない。繰り広げられる恋のさやあてと星空と湖のロケーションで、ロマンチックな世界にどっぷり浸れます。

歌も踊りもオペレッタのプロフェッショナルによる絢爛豪華な舞台は、大人のとっておきの楽しみといった感じです。

最後は花火でドーンと盛り上がって、幕。

この音楽祭で一番強く感じたことは、湖が風光明媚だから落下傘的に音楽祭をやっているのでは全くないという点です。

そこにはフォルクスオーパーを中心とした、オペラとは別のオペレッタの文化が根づいていて、オペレッタファンがしっかりいるから、この音楽祭が成り立っているということ。やはりこれは、年月をかけて醸成されたものなのだろうと思います。

時間がかかってこそ文化。最近日本では、文化で町おこしとか地域を再生しようという取り組みが増えていますが、即時的な集客数などの成果だけを求めるのではなく、長い目で土壌をつくるような活動になっていくことを祈っています。
プロフィール
 

潮 博恵

Author:潮 博恵
MTT&SFSの音楽センスと革新的な活動に感銘を受け、ブログを開設。

【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団で、よりわかりやすく彼らの活動と最新情報をご覧いただけます
続・徹底研究MTT&SFS


著作権分野の英文契約書作成等の行政書士をやっています。
うしお行政書士事務所

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