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サンフランシスコ交響楽団の地域社会への取り組みの中でも中心に位置するのは、教育プログラムです。彼らは昔から先進的な取り組みをしているオーケストラとして知られていたそうです。

以下が主なものです。

子どものためのコンサート
年間35,000人が参加(年16回のコンサート)。対象年齢によって内容を変えている。デイビスホールでのコンサートに先立って、スタディーガイドとCDを学校へ配布し、要請があれば、講師派遣も。

Adventures in Music(AIM)
1988年から継続しているプログラム。90以上のサンフランシスコの公立小学校で、年間約24,000人の生徒が参加。他地域のモデルにもなっている。内容は、さまざまなカリキュラムを通して音楽経験をしてもらうというもの。無料で提供。

Take Note!
学校の校舎で行うシンフォニー主催の音楽の夕べ。AIMの成果であるアンサンブルなどを保護者らに披露するもの。

Bass Training Program
学生オーケストラで、コントラバス奏者が足りないという問題に対処するために生まれたプログラム。無料で提供。

KEEPING SCOREの教育プログラム
詳細はKEEPING SCOREの記事をご覧ください。

SFS KIDS SITE
子どものためのウェブサイト。アニメで音楽の基礎を楽しく学べる。

ユース・オーケストラ
参加費無料でMTTはじめ、オーケストラメンバーから指導が受けられるという豪華プログラム。
私が最初にサンフランシスコ交響楽団に興味を持ったとき、ティルソン・トーマスがビジョナリーでリーダーシップがあると思いました。だから始めは彼の力が大きいのかと思っていたのですが、その後いろいろ見たり読んだり、はたまたシンフォニーの方とお話させていただき、違うと気づきました。

サンフランシスコ交響楽団は、ボード、アドミニストレーション、MTT、ミュージシャン、地元の応援の総合力以外の何ものでもありません。

そのどれが欠けても今の成功はなかったと思います。

特にアドミニストレーションはプロフェッショナル揃いで、旧来的なオーケストラの枠組みにとらわれない新しい試みに次々とチャレンジしています。

彼らが毎年出かける海外ツアーひとつとっても、必ずプログラムにアメリカ作品を盛り込むこと、彼らの活動紹介やミュージシャンが現地のお客さんと交流する場を設けるなど特徴を打ち出しています。また著名な音楽祭に集中して参加するなど、彼らの海外での評価を高めるという目的に対して非常に戦略的です。

資金調達では、対象別、切り口別に担当を張りつけ専門化、知恵と提案力で10百万ドル単位の大口のファンドレイジングを成功させています。彼らのやり方を見ると、いくつもの方法や金額から最適な出資を選べる点、支援の依頼の仕方、資金の出し手への感謝の意を目に見える形で表すことを徹底するなど参考になる点がいくつもあります。

音楽面でも彼らは毎年6月に約2週間にわたり、一つのテーマを掘り下げるフェスティバルを行っています。これはオーケストラのレパートリーや演奏レベルをステップアップさせるためには効果的でしょうが、何人ものソリストを確保することや資金面でマネジメントは大変だと思います。それでも支援イベントやフェスティバルのムードを全体で盛り上げることでホールを埋め、継続させています。

デイビスホールは本当に客席が埋まっているし、ホール全体にサンフランシスコ交響楽団の“気”があります。これは本当に彼らの努力の成果だと思います。

彼らのプレスリリースを見ると、こんな方法があったのだという驚きの連続なのです。
この度この【徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団のブログの更新を終了することにしました。

記事の数も300近くなり、彼らについて皆様にお伝えしたいことをほぼ言い尽くしたため、ブログの目的を達したと判断しました。

最後に10回に分けて彼らについてのサマリーを掲載し、余すところなく語り、かつそれを見れば彼らのことがわかるという状態にして終了する予定です。

私自身は引き続きティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団をウォッチし、コンサートにも出かけます(MTTの応援するよ!)。今後はさらにステップアップした形で皆様と音楽のお話が出来ればと存じております。

ブログをご覧いただきました皆様に厚く御礼申し上げます。

潮 博恵
図書館から帰ってきた夫が私にぴったりの本を見つけた、ホレと言って一冊の本を差し出しました。

「とんでとんでサンフランシスコ」

とんでとんでサンフランシスコ とんでとんでサンフランシスコ
ドン フリーマン (2005/08)
BL出版
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この本はその図書館の夏休み推薦図書<中学生向け>だそうですが、絵本が中学生向き?ミスプリント?それとも今どきはビジュアルじゃないと読んでもらえないということなのでしょうか。

物語は二羽の鳩が主人公で、ハラハラしつつも心温まり、そして最後はユーモアで締めるという秀作。イラストにサンフランシスコの名物や名所が余すところなく登場します(表紙にもチャイナタウンの門が描かれているところがミソ)。

やはり「とんでとんでロサンゼルス」では物語にならない。サンフランシスコは街だけでストーリーがつくれちゃう街なのです。
昨日の記事で、アーティストが来日に破格のギャラを要求してくる原因の一つに、日本での評判がその後のアーティスト活動に与える影響が少ないこともあるのではないかと書きました。

これは日本公演がいわばPDCAサイクルのC(check)とA(act)がない状態で続いていて、公演の実績を来日アーティストが次に生かせる仕組みになっていないということなのだと思います。

何でこうなるか考えると、一番大きいのは単発の仕事だということですが、一つには日本でレビューがいろいろあっても日本語で書かれていることもあって、彼らに届いていない、海外に日本のレビューの影響力がないということもあると思います。だから日本公演のレビューを英語で発信していけば、日本のマーケットに対する見方も少しは変わるのではないかと思いました。

現にサンフランシスコ交響楽団の方と話をしたときに、遠く離れた日本の一般人である私が、サンフランシスコ交響楽団の音楽をどう聴いて、どこを見ているのかということに彼らはとても興味を示していました。だからきっと欧米人には拍手以外で日本人がどう感じているのか伝わっていないし、伝えないから日本を甘く見る輩が出てくるのではないかと思います。

英語でレビューを発信するのは面白そうですが、いくつか困難なことがあります。まず中立性ということを考えると、自腹でチケットを買って出かけることは不可欠なのでコストがかかる。

できればレストランガイドのミシュランとかザカットみたいに、指標的なものが出せればベターなのでしょうが、音楽は主観的なものだらけで難しい。

そして一番難しいのは、欧米人に読んでもらえる評論を書くということだと思います。彼らの評論を読むと、レトリックが結構難しい。これは平易な言葉や文章で書いたのでは権威があるように感じさせられない、頭がよく見えないということなのではないかと私は思っていますが。そして彼らはびちーっといろいろ書いていて話が長い。この点に関しては研究と修業が必要です。

今回NBS NEWSを読んだことがきっかけでしたが、評論なんて特殊な世界で、なくても困らないくらいの認識は間違いなのではないかと思いました。政治や経済と同じように第三者による事後的な評価は、健全な発展のために欠かせないのです。そう考えると、昨今のこれから公演予定があるアーティストの紹介記事だらけというクラシック音楽メディアのあり方も含めて、日本のマーケットを考える必要がありそうです。
NBSニュース2007.8の佐々木忠次さんのコラムに、来年のウィーン国立歌劇場の来日公演の演目の中で、当初ティーレマン指揮の「マイスタージンガー」の予定が、ムーティ指揮の「コジ・ファン・トゥッテ」への変更があって、これは一部歌手が現地ウィーンでの6倍ものギャラを要求してきたために、やむを得ない決断だったのだとありました。

私はムーティのモーツァルトが好きだし、コジは彼のお得意演目であるということを考慮しても、今聴きたいのはティーレマンのワーグナーだと思うので、この変更を残念に思います。

何でも来日オペラの招聘事業への新規参入組が破格の条件での実績を作ってしまうので、それをベースに条件提示されてしまうらしいです。こうした公演は大手企業のスポンサーがついているので、破格のギャラを払うことができるのだとか。全く嘆かわしいことです。

日本だけが一部の歌手に破格の金額を払っているという状況は明らかにおかしいし、その歌手のためにもならない。

もしスポンサー企業が文化を育てるという視点であれば、こうした案件は手がけないと思うのですが、企業は純粋にオペラの高級イメージに着目して広告宣伝としてスポンサーになっているだけでしょうから、あながち非難はできません。

さらにこうした行為の結果はチケットの値段にも反映していると思うのですが、消費者も外から見た限りでは、破格のギャラで呼んできた公演かどうかなんてわからない。また一流だと宣伝しているものを本当に一流か自分で見抜けと要求するのも無理。

いろいろ考えてみると、私は究極的には、歌手の側に日本で歌うメリットがお金しかないことが影響しているのかなと思います。もし日本で歌うことが歌手としてのステップアップに欠かせないと思えるのであれば、足元見て破格のギャラを要求するなんて話にならないのではないでしょうか。

お金以外の価値があると思わせるためには、聴衆の反応のシビアさとか、評論が機能していること、日本で歌った評判が海外にも伝わるかとか、そういうことの積み重ねなのでしょうが、結局は、日本の国力とか国際社会でのプレゼンス、日本人が尊敬すべき対象と見られているかとか、そういうことにつながるのだと思います。道は遠いです。

私は今年サンフランシスコ交響楽団のウィーン公演に行きましたが、東京では感じたことのない緊張感がオーケストラにありました。オーケストラの評判をかけた真剣勝負の空気がウィーンにはあるのです。彼らは現地のお客さんの反応はもちろん、評論を注視していてその結果を今後に生かすと言っていました。東京の場合、興行マーケット的な影響力はあっても、そこでの結果がアーティストの今後にとって重大だったり、評論が影響力をもっていたりはしないように思います。そういう点もヨーロッパの大都市やニューヨークなどとの違いなのではないでしょうか。

まずは日本人自身が世界を見て、客観的な現状認識をすることから始めるしかないのでしょう。
お盆で夫の実家に行ったら、本棚に25年くらい前の彼が学生時代に買ったレコ芸別冊「世界のオーケストラ」という本があり、中をパラパラ見ていたら資金調達について面白い記述がありました。

アメリカのオーケストラの音楽監督の一番重要な仕事は資金集めで、地元の社交界に入ってどれだけお金を集められるか、とりわけご夫人方にどれだけ気に入られるかが勝負だ。

というような内容でした。今も地元の社交界というのは非常に重要で、そこでのコミュニケーション能力が問われる点は同じです。

でも25年前と今とで大きく違うのは、現在は資金調達が組織力や提案力で決まるということ。そして資金の出し手も大きな額を動かす人たちはファンドを組成しているということ。

これは社会起業家(ソーシャルアントレプレナー)とか社会的事業に投資する投資家の登場などの流れを受けたものです。音楽も他の社会問題と横一線に並んで、社会的問題解決の必要性とか、社会に対する効果などの点から企画が審査されて資金を獲得してくる時代なのです。現にサンフランシスコ交響楽団のKEEPING SCOREプロジェクトに大口資金を提供したのもこのようなフィランソロピー・ファンドでした。

組織力という点では、例えばサンフランシスコ交響楽団のDevelopment部門にはスタッフが24人もいますが、彼らはファンドなどの機関投資家、行政、企業、個人などの対象別、仕組みものを企画する担当、支援者をフォローする人、キャンペーンなどの企画担当、コーディネーター、リサーチなど細かく担当がわかれていて知恵と提案力プラス気くばりでがんばっています。

そして組織力にプラスして忘れてはならないのは、社会にメッセージを発するリーダー。ティルソン・トーマスはサンフランシスコ交響楽団とニュー・ワールド交響楽団の二団体でファンドレイジングを成功させていますが、これは彼が音楽の社会に対する効果を「論理的に語れる」能力の持ち主であることが非常に大きいと思います。MTTの語りのパワーと、例えばアル・ゴアの「不都合な真実」での語りなどを比較しても、遜色ないですから。

ともかくこの25年の間に、非営利組織の経営という分野は大きく発展したということを改めて実感したお盆でした。
通っているフルート教室でご一緒させていただいている方が、ハイエンドオーディオのオーナーで、「オーディオをパワーアップさせたから、MTTのマーラーを聴きにおいで」と誘ってくださいました。期待を胸に張り切って出かけた私。

いやもう驚いてしまいました。あのディスクにあんなに情報が入っていたなんて。どこが凄かったかというと、例えば6番の1楽章の冒頭、低弦の発音。弓が弦に触れた瞬間から実際の音が発せられるまでの情報量が半端じゃなく入っていました。これはシリーズ第一弾の冒頭ということで、本当にエンジニアがこだわったのだと思います。

それから7番の1楽章、これも冒頭なのですが、テナーホルンから木管がメロディーを引き継いだところ。ここは普通に聴くとクラリネットがメインで聴こえてフルートも鳴っているくらいにしか感じない。でもハイエンドで聴くと、フルートという楽器は息が3割くらいブレンドされて鳴るのですが、その息と音の配分まで計算されてメロディーにフルートがかぶさっているということがわかるのです。ただただびっくりです。

うちで聴くとティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団のマーラーは全体的に音が軽めなのですが、意外なことに軽さも感じなかったです(軽い?薄い?軽薄?と言っていた。ごめんMTT)。

オーナーの彼は、私が「ここが最高に好き」と力説する、ビンバム(3番の5楽章)のトロンボーンが入ってくるところとか、5番の1楽章、第2主題に入るつなぎの部分。その前の付点のリズムから、次のテーマが弦のアウフタクトで入る流れ。タイタンの3楽章、歌謡曲みたいなメロディーのところ。ルバートの加減と最後に空中にふわっと浮いて溶けて消えるように聴こえるところなどの指摘と、

「今のところ聴きました?もっかい聴きましょう」を繰り返す私が面白かったそうです。

オーディオの力は偉大です。そしてこういうディスクを作ったティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の技術チーム。あのディスクにこんなに情報が詰まっていれば、それはグラミー賞も取るでしょう。マーラーのCD一枚出すのに資金調達部隊の方々が走り回る必要もあるでしょう。

その日は東京湾の花火を見るのがメインイベントで、ゆっくり聴く時間がなかったため、後日あらためてMTTのマーラーを聴く会を催すことに。さらにオーディオパワーアップ計画もあるとのこと。気合を入れておじゃまさせていただきます!ありがとうございました。

システムの概要
[プレイヤー]
ESOTERIC DV-50
[AV/プリアンプ]
YAMAHA DSP-Z9
LINN KLIMAX KONTROL(フロント用Unity Gain)
[パワーアンプ]
LINN C5100 センター
LINN C6100 フロント高域
LINN C4200 フロント低域
[スピーカ]
LINN AKURATE 242 フロント AKTIVドライブ
LINN AKURATE 225 センター AKTIVドライブ
LINN AKURATE 221 サブウーファー
Victor SX-LT55 Limited リア
[電源トランス]
中村製作所
NSIT-1000plus プリ用
NSIT-2000plus パワー用

*補足(8/14)
この記事を読んだオーナーの彼は、「確かにボクのシステムは、普通よりは相当ハイだけれど、エンドではないんです」と言っていました。上には上がいるらしいです。オーディオの世界は奥が深い!
マーラー「嘆きの歌」のリマスタリング盤をリリースするティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団。オリジナルのCDジャケットがとても若いティルソン・トーマスの写真だったため、今回はどうするのかと思っていたら、今の写真でした。

Mahler: Das klagende Lied Mahler: Das klagende Lied
Sergei Leiferkus、 他 (1997/05/20)
RCA
この商品の詳細を見る


アマゾンにジャケットがアップされていないので、並べてご紹介できないのが残念ですが(HMVでは見ることができます)、今回の写真は今までさんざん広報用に使いまわしてきたもので、「どうする?」「あー、これ、まだCDに使っていなかったからこれでいいんじゃない?」で決まった、みたいに気合が入っていない。

こうしたパブリシティと言えば、ティルソン・トーマスは何度も同じ服で登場します。イギリスのチャールズ皇太子夫人のカミラさんも、同じ服を着てパブリックな場に登場するそうですが、逆にタダ者ではない感をかもして話題になるそうです。MTTの場合は他意はないのでしょうか?彼があまりにもブルーの服を着ているので、私はひょっとして占い師に「あなたは青い服を着ていると運が開ける」とでも言われたのかな?と思っています。

色彩心理学的には、ブルーは理知的な印象を相手に与えるのだそうですが、MTTはことさらに何かしなくても理知的に見えるかと。

ティルソン・トーマスは髪がグレーのストレートになり、眼鏡をかけたことで、イメージが穏やかになったと思いますが、彼の昔を知る人は、彼がこうなったことに時の流れを感じるらしいです。私は昔の彼を写真でしか知りませんが、雰囲気に重々しさが欠けるというような文脈で「生まれも育ちもハリウッド」とよく書かれているティルソン・トーマス。彼はその通りロサンゼルスの若い頃の思い出話が大好きです。私はそれを聞くと、MTTも普通の60歳代の人間なのだなと感じます。

サンフランシスコ交響楽団では、シーズンオープニングイベントの一環として、9/22(土)に家族全員で来てもらうコンサートを開催します。

これは米小売業のTargetがスポンサーで、大人10ドル、17歳以下の子ども1ドルにチケット料金を設定し、Target Family Nightと題し家族全員で来てもらおうというもの。

サンフランシスコ交響楽団のコミュニティに対するコミットメントとしてシーズンオープニングに行うそうなのですが、値付けが大胆。この値段なら全員で出かけられます。彼らは野外の無料コンサートもやっていますが、今回はデイビスホールでもっとじっくり聴いてもらおうという企画。

このTargetという企業は、衣料品・家庭用品・家具・電化製品などの大規模店舗を全米に展開している上場企業だそうですが、その週に3百万ドル以上を地域への様々な社会貢献活動に拠出するそうです。ウェブサイトを見ると、ディスカウントストアとは違っていて、一定以上のクオリティとブランド感がある品揃えのファミリー向けのお店といった印象を受けました。顧客層がまさに今回のコンサートのターゲットで、シンフォニーが顧客に引き込みたくて必死な層と一致していると思います。サンフランシスコ交響楽団は、こういうマッチングをよく考えています。

コンサートの前にはロビーでイベントもあり(彼らはスペシャルイベントでは、毎回のようにアトラクションをやっています)、飲み物が出るそうです。目に留まったのは、「7歳以上の子どもにおすすめします」とあること。彼らは子ども向けのコンサートでは必ず対象年齢を表示しています(バリエーションがある)。せっかく来たのに楽しめないという思いを大人も子どももしないような配慮があるのです。

指揮:James Gaffigan
プログラム:
Gershwin / Cuban Overture
Bartók / Rumanian Folk Dances
Brahms / Hungarian Dance No. 1 in G minor
Saint-Saëns / Bacchanale from Samson et Dalila, Opus 47
Beethoven / First Movement from Symphony No. 7 in A major, Opus 92
Prokofiev / Excerpt from Scythian Suite, Opus 20
Piazzolla / Oblivión
Falla / Three Dances from The Three-Cornered Hat

サンフランシスコ交響楽団のプレス発表
私はティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の16分音符の刻みがとても好きです。例えばマーラーの交響曲1番の4楽章、4番の1楽章、5番の5楽章など。もうずっと16分音符だけ弾き続けてもらいたいくらい。ただ16分音符を刻んでいるだけなのですが、その均等な響きはとても新鮮で美しいのです。

この16分音符は、彼らの音楽づくりのベースになるキー要素の一つだと思います。

ティルソン・トーマスは、クラシック音楽が用いてきた様々な民俗音楽とか教会音楽、軍隊音楽、世俗的な音楽などの断片を浮かび上がるように聴かせたいそうなのですが(方々で繰り返し語っています)、多分構造の枠組みがきっちりしていないと、こういういろいろなパーツがはめ込んである音楽には聴こえない。

だからサンフランシスコ交響楽団のメーキング映像を見ると、ティルソン・トーマスは正確性ということにものすごく厳しいし、長年の習慣でやっていますみたいな歌いまわしは、徹底排除。そうやってベースをきっちりつくったところに、いろいろな断片が組み合わされることで、はじめて断片が浮かび上がってくるし、パズルのパーツがはまるように決まるのだと思います。

彼らの16分音符は、他の何ものでもない練習の成果なのです。
ハワイで毎年12月に行われるホノルルマラソンの人気が高まっていて、旅行各社はツアーを強化の上前倒しで販売する計画だという新聞記事を読みました。個人のブログでもホノルルマラソンに向けてのトレーニング日記を公開しているものが人気みたいです。

うちも結婚10周年のときに何か記念になることをやろうということで、ホノルルマラソンに参加したことがあります。その時も年明けからトレーニングしました。

私はちょっとこれ以上ないくらい運動が苦手で、市民ランナーの方とはまるで違う行動範囲で生きてきたため、土日のランニングスポットというのが、それはもうカルチャーショックでした。ファッションからランナーの掟みたいなものまで何もかも。そして市民ランナーの数の多さにも圧倒されました。

ツアーも専任コーチが何人もつく本格的なものだったのですが、成田に集合したときにジャージ姿の参加者が何人もいてびっくり。ホノルルに着いてからも朝練があったのですが、うちだけ起きられずに不参加。

そんな調子だから6時間台だったのですが、完走できて楽しかったです。街はトロピカルなのにクリスマスのイルミネーションがいっぱいだし、ハワイのカラっとした気候の中を走るのは気分がいいです。地元のおばあさんが椅子持参で、何時間も通るランナーに「You are all winners!」と書いた旗を振って応援している姿に感動しました。

旅行会社のキャッチコピーに「あなたもホノルルマラソンに出て人生を変えてみませんか?」というのがありました。私はマラソン完走したくらいで人生変わるとは思いませんが、楽しい思い出になることは間違いないと思います。

その後わが家にマラソン文化は根付いたかというと、これが全く根付かなかったです。やはり本当に好きなことしか残らない。かくして粛々としたクラヲタ生活へ戻るのでした。
今でこそコンビで活躍しているティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団ですが、ここに至るには波乱万丈の歩みがあったようです。

一番大きなできごとは、ストライキ。

1996年から1997年にかけて67日間にわたり、43コンサートもキャンセルになったそう。1993年にティルソン・トーマスが次の音楽監督になることが決まって最初の客演も、ストライキでキャンセルされていたというからお構いなしです。

この大きなストで、一般的な給与や年金の他にヘルスケアというのが争点になっていたのに目がいきました。過密なコンサートやリハーサルなどにより、精神的なストレス疾患を訴えるミュージシャンが多くいたのが原因だそうです。この医療費をシンフォニーがどのくらい負担するかで大モメになり、ストライキに突入してしまったのだとか。1996年のヨーロッパツアーでは、会場で組合がビラをまいたというから、相当強烈。

当時の詳しいことはわからないのであくまで推測ですが、組合が折れなかった根底には、ティルソン・トーマスが課した厳しいリハーサルや練習しないとできないような表現の数々、演奏したことのない曲の嵐に、ミュージシャンたちは今までと同じ労働条件ではつき合いきれないという感情もあったのではないでしょうか。

このときの労使双方の損害は甚大で、それ以後こうなるのだけは避けようという空気があるらしいです。

この他にも1998年に長年勤めたコンサートマスターをティルソン・トーマスが切り、2001年に今のバランチックをロンドン響から連れてくるまで空席だったというから、それも驚き。

ティルソン・トーマスがサンフランシスコにやって来て、「これからはアメリカンで行く」と言い出したときも、「そんなことしたら、昔からのお客さんが離れるんじゃないか?」と懸念されたみたいです。本人は「コンサートの最初から最後までやるわけではないし、せいぜい10~15分だから平気」と自信たっぷりだったようですが、ふたを開けたら本当に平気で良かった。

そしてもう一つの大波、CDを自主レーベルで出すか否かという一件があり、それがうまく行ってオーケストラがサンフランシスコ以外でも評価されるようになって、今日へ続くわけです。

継続しているものには慣性の法則が働くので、今までと流れを変えるとか新しいことを始めるというときには、そこで生じる抵抗を乗り越えなければならないということなのでしょう。MTTは皆の協力を得る努力をしている一方で、妥協や譲歩一切なし、通った後は死屍累々みたいな雰囲気があるから、ひるまず押し通して今日につなげられたのではなかろうかと思います。
韓国ドラマの「宮廷女官チャングムの誓い」フェスティバル・イン東京ドームなるものが8/11に開催されるということをつい最近知りました。主演のイ・ヨンエさんをはじめ、ほとんどの主要キャストがアシアナ航空の「大長今」チャーターで来日するという4万人規模の大イベントで、地方から参加される方のために宿泊とセットになったツアーまであるみたいです。私はティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団に気を取られていて全然そのイベントを知らなかったということと、「チャングムブームはまだ続いていたのか?」ということに驚きました。

「チャングムの誓い」、私も見ました。そして「いざ行かん、韓国へ。ドラマに出てきた料理を食べに!」と出かけて行った一人です。

料理監修をした方の宮廷料理のお店はもちろん、冬虫夏草などの漢方素材がたっぷり入った鴨鍋、饅頭(マンドゥ)など。

特に冬虫夏草の入った鴨鍋は食べたことがなかったので、どうしてもトライしたかった。ガイドブックにも情報がなかった(当時)ため、NHKのドラマの最後にやっていた「チャングムミニ事典」で出てきたお店の看板に書いてあることをビデオを止めて書き写し(ハングルを読めないため何が書いてあったかは不明)、ホテルのコンシェルジェで「これしか情報がないけれど、ここへ行きたい」と言ったら、韓国の方は親切なのでスタッフ3人がかりでいろいろ調べて教えてくれました。念願の鴨鍋はちょっとクセのある味で、好物になるようなものではありませんでしたが、何か身体に良さそうな風情は漂っていました。

饅頭の方は、これも「チャングムミニ事典」に出てきた映像がおいしそうだったのですが、こちらは「おばあさんが店頭で饅頭を包んでいる」ことしか情報なし。ガイドブックの饅頭のお店を片っ端から調べて、「おばあさん」をキーワードにあたりをつけ、お店に行き着くことができました。饅頭は蒸し饅頭がおすすめです。スープもおいしいのですが、蒸しの方が皮や餡の味をはっきり感じることができます。

この他にも、ちびチャングムの名場面、「柿でございます」の柿が日本の柿と味が違うらしいということで、これも試さねばと市場へ。小ぶりで熟していてやわらかいのですが、思ったよりもすっきりした味でした。

チャングムもMTT&SFS活動もノリは全く同じ。ガッツあるのみ!
プロフィール
 

潮 博恵

Author:潮 博恵
MTT&SFSの音楽センスと革新的な活動に感銘を受け、ブログを開設。

【続・徹底研究】ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団で、よりわかりやすく彼らの活動と最新情報をご覧いただけます
続・徹底研究MTT&SFS


著作権分野の英文契約書作成等の行政書士をやっています。
うしお行政書士事務所

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